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【正倉院の世界】 法隆寺献物帳 東博

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毎年、奈良国立博物館で行われている人気コンテンツ「正倉院展」が即位のお祝いもあって東京でも同時期に開催された。

正倉院に保管されている宝物は聖武天皇の遺品なので1300年前のものだ。そのほとんどが美しさを失うことなく保管され続けた奇跡を毎年、奈良では展示物を変えて陳列している。定期的に公開されてはいるが、保管状況の確認などや虫干しを兼ねたもので、展示や学術調査がメインではない。そのため、年によって展示物が変わり、毎年見に行かないとお目当ての品にめぐる合わないため、行き出すと恒例になってします。

さて、正倉院の品々は御物に当たるため、基本的に国宝の指定を受けることはない。例外として正倉院の建物自体は世界遺産指定の関係で国宝指定を受けてはいるが、あくまでも例外。なので、見て回る対象外なのだが、同展示会では東博所有の法隆寺献納宝物が展示されていた。

法隆寺明治維新後の廃仏毀釈による荒れ果てた寺院を再建するに当たり寺宝を献上してた。戦後になり、それらは東博所有になり、法隆寺宝物館を建立するまでにいたった。お寺なので法要などで使用する様々な道具や奉納された仏像や経典などがあった。聖徳太子信仰の中心的寺院であることから、貴重なものが多く国宝・重文指定物がごろごろある。その献納した資材帳も国宝となっている。正倉院からそれ程多くの展示物が来東しなかったことから法隆寺との合わせ技となったが、それぞれ歴史を感じる展示となっている。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。