北鎌倉駅近くにある円覚寺。最近では三井記念美術館で大寺宝展が開催されていたことは記憶に新しい。その円覚寺の国宝で建築物以外で移動が困難なのが「洪鐘」(おおがね)である。 洪鐘とは大きな釣り鐘のことで、1301年(正安3年)の刻銘されており、製造年がしっかりわかる代物となっている。そして 九代執権の北条貞時が奉納、鋳物師は物部国光であることも分かり、製造から来歴まできっちりとしている。円覚寺の入り口近くの小高い丘の上にあり、時を刻んできたのだろう。ただ、円覚寺自体が山に囲まれているため、見晴らしはそれほどよくない。