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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

太刀 銘真恒 久能山東照宮

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広島県では安芸と備後でぞれぞれ城主が変わって400年の記念イベントが開かれている。備後・福山城譜代大名の水野家が入封して400年のメモリアルイヤー。そこで、久能山東照宮のお宝を城郭内にあるふくやま美術館で一挙公開している。

東照宮といえば、日光を思い出すが、家康が埋葬されたのは久能山になる。おじいちゃん好き、じじコンであった家光が日光に家康祭神ランドを派手派手しく作ったため、久能山のイメージが薄れてしまうが、本家所在地は駿府近くの久能山になる。

久能山日本平を望む小高い山で、東海道を監視するにはもってこいの場所である。なので、家康が晩年は駿府に住み、西へのにらみを利かせていた名残を受けた埋葬地である。秀吉に比べて派手好きではなかった家康は質素に埋葬された。展示物も調度品は手の込んだ細工や武具で派手なものもあったが、金ぴか趣味の秀吉に比べると大したことはない。

さて、国宝の真恒は入り口すぐの1番目に展示してある。平安期などの大太刀ほどではないが、国宝の太刀では大包平に次ぐ大きさだそうで、武家の総領である征夷大将軍にふさわしく、見た瞬間に力強さを感じる作品である。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。