国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

羽黒山五重塔

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国宝の五重塔は9基指定を受けているが、羽黒山五重塔以外は西日本にある。東日本唯一の五重塔で、国宝の塔としても最北にある。

修験道の地である出羽三山に鎮座する塔は冬の雪深い中で長年耐え忍んだ力強い塔である。昨年が明治維新以来の内部公開あり、今年も改元に合わせた公開を実施している。内部にあるご祭神の扉は開いていないが、小野道風が揮毫したとされる扁額が内部でじっくり鑑賞できる。普段は外に飾っているそうで、風雨で傷んでいる部分まで見ることができる。

また、足場を組んで2階部分も見学できる。中の心柱がじっくり見れるが、木々の組み合わせで出来ている塔なので、地震の揺れを吸収する効果があると言われてもピンとこない。ただ、塔の内部構造が都で流行った技術で建てているので、修験道の情報網が技術の伝搬にも役立っていることを物語っている。

2階の見学を終えて、出口近くにある売店でVRの無料体験ができた。ゴーグルをかけて塔を見上げると内部が丸裸になり、心柱の位置関係が分かりやすく見ることができた。このサービスだけでも拝観料の元が取れる。こういったハイテク化は大賛成。拝観料の高い寺社仏閣でも導入して欲しい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。