国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京都名品展】小葵浮線綾文様衵 熊野速玉大社

染物エリアは、一式指定の熊野速玉大社のものが出品。

熊野信仰の総本山、熊野速玉大社へ寄進された名品の数々。最近、いろいろな博物館で陳列しているので観る機会が多い。今回の京博でも寄託している名品が出品。

文化財になった場合、保管をきっちりできる場所(建物)の確保が必要になる。寄託することで、その場所の確保が不要になり、文化財保護の整った施設で保管される。しかし、手元から遠くへ保管場所が変わるので、常時公開ができない。和歌山県の新宮まで見に行くのはかなり遠いので、都会の博物館での公開はありがたい。昔の人が熊野詣の願掛けで奉納したものが、京都に戻って保管というのは、奉納者にとって願掛し甲斐がない。ただ、もう千年近く経っていることを考える願いが成就していなければ叶わない願いだったということなのだろう。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。