古林清茂は元時代の禅僧で、その門下には了庵清欲、竺仙梵僊、日本の月林道皎、石室善玖などを輩出した名伯楽である。俗姓が林だそうで、「はやし きよしげ」と読めば親近感がわくが、古がついて「くりん せいむ」と読むようだ。
名伯楽は弟子たちに多くの書を残している。モンゴル帝国であった元では仏教は非主流派であり、弟子たちは日本側からの要請もあり禅宗を広めるため数多く来日している。その来日僧は優秀な人が多く、古林の弟子もその中に入っている。異国で頑張る弟子たちにエールを送る書は、見ているだけで前向きになる迫力がある。