国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【京博名品展】後鳥羽天皇宸翰御手印置文

手形付の天皇の書。

天皇は日々多くの付き人を従えて生活しているはず。その人々が見ている中で、後鳥羽天皇が両手に朱肉をつけて、書に押し付ける風景は権力と程遠い。玉璽を押すの違い、自ら望まない限り完成しない御手印。しかも両手。よほどの思いが詰まった文となる。

その思いとは承久の乱に敗れ、隠岐へと流罪となった後鳥羽天皇。その死の13日前に書き残された宸翰だ。ところどころに震えて弱弱しくなった文字もあり、都に思いを届ける遺言を気力で書き綴った。両手での印が仕上げとなり、近臣の水無瀬親成が受け取った。そして、現代まで大切に保管され続けたということは思いは届いたのだろう。

 

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。