国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

海部氏系図

家系図が国宝。細工を凝らした紙に書かれた達筆の書でもなかなか国宝にはならないにも関わらず。系統が書かれたものが国宝になっているのはぜひ見なければと丹後郷土資料館へ足を運んだ。

同館で数年に1度の割合で公開される海部氏系図(個人蔵)は平安時代のもので、真ん中に直系の系譜を書いた独特のものである。古さはもちろんだが、卑弥呼に関するかもしれない情報が掛かれており、太古のロマンを感じる系図となっている。

そもそも日本海側は大陸に近く、古代は表日本と言っても過言ではない貿易の窓口であったと想像される。瀬戸内を通じて畿内へ物資を運んでいたもの間違いないが、危険を度外視すると大陸から日本海側へ物資を運ぶ方が効率的であった。なので、丹波(京都や兵庫の北部)が発展していてもおかしくはない。また、丹は水銀を含む鉱物を表す言葉で、畿内で取れた丹を輸出する拠点となっていたら莫大な利益がもたらされていたかもしれない。そんな想像を掻き立てる系図だった。

天橋立という観光地にありながら、若干遠い(歩いて20分ぐらい)の丹後郷土資料館にはあまり人が来ていなかった。もう少し交通の便をよかったら見に来る人多くなるのに残念。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。