97年に国宝指定を受けた瑞龍寺は富山県初の国宝である。高岡駅からほど近く、北陸新幹線の新高岡駅からも歩いて行ける距離にある。
荒野だった「関野」という地を、加賀藩2代目藩主の前田利長が整備して出来た高岡。利長の死後、家臣団はすぐ金沢へと引き上げ城下町としての役目は請け負うことができなかったが、その代わり整備された土地で商工業が盛んになり、商いの街へと発展した。
瑞龍寺は高岡の基礎を築いた利長を弔うために建てられた。立派な禅宗建築で、さすがに派手さはないものの京都の総本山クラス雰囲気がある。市内中心にあって静寂を感じることができる貴重な場所で、高岡大仏がある商業地の雑然さとは対照的である。