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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【平成指定】 木造薬師如来坐像 仁和寺

年末年始、「平成最後」というフレーズをよく聞いた。

そこで、平成に指定された国宝が気になったので、ピックアップしていく。

平成最初の国宝指定は仁和寺の木造薬師如来坐像だった。85年以来5年ぶりの国宝指定。仁和寺秘仏として大切に守られてきたものなので、人目に触れることがほとんどなく、截金細工が程よく残っている。また、超絶技巧として細かな彫刻で台座にも十二神が掘られているのも必見である。持ち運べる大きさのため、出先で祈りをささげるために作られたのだろう。モバイル仏像としては最高のものだ。

建物・仏像・美術品などを管理補修するためには学術的な調査が不可欠で、平成はその流れから指定されるものが増えた。誰もが知っていて素晴らしいものは当然、昭和時代に国宝指定を受けている。そういう意味において平成指定の82件余りの国宝にはそれぞれドラマがありそうだ。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。