国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

翰苑 巻第丗 太宰府天満宮

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応天の門

天満宮は全国各地にあり、国宝もそれぞれの地にある。有名なのは建物としての北野天満宮。学問の神様の総本山は、左遷されてかの地で亡くなった菅原道真を祀るために造られた。国宝・北野天神縁起はその物語を絵巻物にして伝承を伝えるもので、京都文化博物館で開催される展示会で2月23日から4月13日までの期間中に展示予定だ。

さて、その左遷されたかの地が大宰府である。いまでも北野天満宮からだと電車で4時間以上かかる。なので、当時は本当に遠方地。しかし、国宝の世界では大陸との窓口として重要な場所で、空海が大陸から戻ってきて数年この地に滞在(足止め?)していたり、栄西誓願寺盂蘭盆縁起を起草したりするなど、国宝を核に研究すると面白い地域である。そして、菅原道真遣唐使渡航候補になり、その後廃止を推進したことから運命として大宰府に導かれたのだろう。来るべくして来た大宰府でその生涯を終えた。

その道真をテーマにした漫画「応天の門」を題材に、太宰府天満宮で企画展を実施。その中で、翰苑 巻第丗が出品されている。普段もレプリカが展示されているが、今回は期間限定で本物が登場。有名な金印の部分が公開されている。翰苑は現代の日本人にも読める楷書の漢字できれいに書かれているので非常に親しみやすい。あさきゆめみしのヒットした例があるので、歴史漫画の金字塔になってほしい。

 

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。