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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

宇佐八幡宮 孔雀文馨

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大分が日本の歴史上最初に注目されたのは769年の宇佐八幡宮神託事件だろう。

奈良時代孝謙上皇は対立していた藤原仲麻呂を失墜させると、重祚により称徳天皇となった。その片腕が道鏡で、僧籍のまま太政大臣や法王の地位をあたえるぐらい寵愛した。そして、道鏡天皇の地位を譲るべく、お伺いを立てたのが宇佐八幡宮であった。結果として、皇族でない道鏡はその対象ではないということで決着。もし、ここで僧籍の天皇が誕生していたら違った日本史ができていただろう。

そんな、歴史の地である宇佐八幡宮の本殿は入口からは90度の角度をついたところに正面がある。目隠しするために入口の真正面に本殿を建てないことはあるが、正面入り口と本殿正面が全く違う角度は珍しい。

八幡宮の総本山であるが、3棟からなる本殿はほかの総本山から比べるとそれほど大きくはない。参拝者のためのスペースがそれほど広くなく、パワースポットでもある大きな楠木が圧迫感を出している。明治維新後の廃仏毀釈によりなくなった弥勒寺が麓にあったので、そこで参拝者の所要は済んでいたのかもしれない。

宝物館では孔雀文馨が陳列されている。個人所有ではあるが、ほぼ常設状態。造られた年代が鋳造されており、孔雀の絵もしっかりと見て取れる。ただ、すこし曲がっており、鳴り物として使うことはないが音色が気になる。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。