国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【醍醐寺】大日経開題 弘法大師筆 

真言宗の宗主者である空海。かなりファンタジー寄りの主演映画も現在公開されている。この前まで東博で開催されていた仁和寺真言宗で、この宗派の寺宝の多さには驚かされる。

そんな中でも空海の自筆の書は派閥形成にはなくてはならないアイテムだろう。醍醐寺にもあり、大日経疎を要約して書かれたものが本書。空海遣唐使で大陸に渡りいくつもの経典を運んできた。そして、原書を運ぶと量が多くなるので三十帖冊子のように小さくするか、抄録にしてまとめる必要があった。考え方がラジカルな空海ならではの発想で堅物の僧侶たちにはできない芸当だろう。山師としての家系に生まれ、語学に才能があり、商売の才能もある。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。