国宝を観る

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国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

【国宝】夏景山水図 久遠寺蔵

南宋画の傑作にして東山御物のひとつ。徽宗皇帝筆とされる夏秋冬、国宝三幅の山水画が勢ぞろい。その中で夏景は老師が大きな松を揺らす風景が描かれている。構図の中では老師は小さい。だが、見た瞬間に空間に吸い込まれ、雪村の呂洞寶図ぐらい、大きく描かれた老師が風を呼び起こしている錯覚に落ちた。それくらい、迫力を感じる絵である。

また、秋は鶴の羽根の音、冬は猿の啼き声が聞こえてきそうなだ。ただし、両絵ともに鶴と猿がいると聞いていないと見落としてしまいそうなぐらい小さい。

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。