国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

金工

宇佐八幡宮 孔雀文馨

大分が日本の歴史上最初に注目されたのは769年の宇佐八幡宮神託事件だろう。 奈良時代、孝謙上皇は対立していた藤原仲麻呂を失墜させると、重祚により称徳天皇となった。その片腕が道鏡で、僧籍のまま太政大臣や法王の地位をあたえるぐらい寵愛した。そし…

【糸のみほとけ】 綴織當麻曼荼羅

奈良博は仏教関連の展示会でマイナーだが観ると素晴らしい企画をする。昨年の源信展では各宗派の宗主(スーパースター)が参考(あこがれた)にした浄土の世界について展示し、一部では大反響だった。 そして、今回は刺繍による仏教美術。見仏記による彫刻仏…

【徳川美術館】名刀紀行 短刀 無銘 正宗(名物 庖丁正宗)

この秋に京博が開催する京のかたな展。京で作られた刀たちを全国各地から集めまくった展示会で、博物館が企画する刀の展示としては質と数ともに最大級のものとなっている。そして、武家の棟梁が本気を出せばという展示が名古屋の徳川美術館で開催されている…

太刀 銘国宗 照國神社

国宝は日本国内にあって初めて指定される。どれだけすばらしいものでも海外に流出しているものは対象外である。そのため、海外から輸入されたもの(茶器や絵画など)が国宝に指定される例は多いが、海外に渡ったものが指定されるのは珍しい。 照國神社が所有す…

大山祇神社

徳川幕府が出した大型造船の禁止令までは、瀬戸内の海賊たちが西日本の海を支配してきた。特に源平盛衰を懸けた12世紀から戦国時代までは戦いの中で、どうしても海を利用することがあった。海運は陸上輸送に比べて圧倒的な速さと物量を運ぶことができるため…

【奈良博】春日大社のすべて

奈良国立博物館は奈良公園の一角にある。ところが、公園がどこからどこまでなのかはわかりにくい。なぜなら公園に整備される以前からある寺社仏閣が多数存在し、境目がない。もともと興福寺の領地だった場所が公園として整備されたためだろう。また、道路を…

【畠山記念館】蝶螺鈿蒔絵手箱

大正から昭和初期にかけて、茶道は経営者の嗜みだった。廃仏毀釈と大名の凋落で市場に出回った骨とう品を外国人や国内の経営者が買いあさり、コレクションとした。戦前ならば見ることは叶わなかった品々が戦後50年以上が過ぎ、資産管理を兼ねた美術館運営…

【東博】 名作誕生 つながる日本美術

3月、大阪・中之島に都市型美術館・香雪美術館が誕生した。関東では珍しくなくなった複合施設内の美術館だが、全国的にはまだまだ珍しい。この美術館は芦屋にある朝日新聞の創業の村山家が蒐集した美術品を展示している香雪美術館の兄弟的な存在で、ビル内に…

【お守り刀】太刀 吉房 林原美術館

福岡一文字派の代表工、吉房の作品。 古い刀は騎馬上で振るうことを想定して、かなり長く造られていた。そのため、時代を経るとともに使いやすい大きさに加工してあるものが多い。その簡単な見分け方として、柄が備えられる部分の目釘孔が複数空いているもの…

【お守り刀】短刀 名物九鬼正宗 林原美術館

短刀の展示会にとても合った国宝。 正宗は鎌倉幕府お抱えで相州の代表的な刀工。同刀は伊勢国鳥羽藩の九鬼家が所有していたことが名の由来。関ヶ原の戦いで親子が分かれて戦ったことへの謝罪?のため、九鬼守隆から徳川家康へ献上した刀だ。その後、紀州徳川…

【お守り刀】太刀 長光 林原美術館

岡山の林原美術館で恒例となった、現代の刀鍛冶たちの作品を展示・表彰する「第十二回お守り刀展覧会」が開催されている。もちろん実用もできる造りだろうが、あくまでも観賞用。守り刀なので、短刀が中心で刃紋が綺麗に仕上がっているなど、見入って取りつ…

【平等院】金銅鳳凰

写真は模造品。 鳳凰堂の由来にもなった鳳凰は宝物館で展示されている。外に出ているのは梵鐘と同様に模造品。雌雄一対で鳳凰であるが、展示場のように間近で観てもよく分からなかった。屋根の上にあると大きさが分からないが、神社などの狛犬より少し大きい…

【平等院】鐘

写真は国宝の模造品。 極楽浄土、末法思想、池泉型寺院がへ西暦1000年頃に流行った。釈迦入滅から1000年が経ち世の中が変わる終末という考えが流行、当時の権力者である藤原氏が阿弥陀にすがる寺院が乱立した。仏教がまだまば権力者のものであったこ…

國華 八橋蒔絵螺鈿硯箱 尾形光琳

日本独特の蒔絵は、絢爛豪華な大名たちの生活によく合う代物。観ているだけでうっとりする。権力者の象徴として相応しく、その蒔絵技法を用いて、螺鈿をちりばめた硯箱は筆記用具というよりも宝飾品の部類に入りそうだ。そのデザイナーが尾形光琳だったら、…

太刀 銘長光

通称・大般若長光。長光は長船光忠の子。丁子乱れの刃文を焼くが、互の目を交える点に特徴がある。この太刀は六百貫という超高値がついた逸品で、足利義輝、織田信長、徳川家康らが所有していたそうだ。そして、帝室博物館が購入して現在に至っている。

四天王寺 懸守

年始に訪れた四天王寺。ビックニュースが飛び込み春にも訪れたくなった。 ニュースは四天王寺の寺宝である懸守内部に如来像が入っていたというもの。形・大きさから何かが入っていることは見れば分かるが、国宝ゆえに割いて見ることもできなかった。今回、C…

【妙心寺】鐘

第52回京の冬の旅が3月18日まで開催されている。15か所が特別公開されているが、その公開物には直接的な国宝はない。 国宝巡りは一息と思いながら、妙心寺の三門を訪れた。そのチケット売り場で法堂の割引券をもらったので三門拝観後に訪問した。妙心寺…

林原美術館 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造

岡山の林原美術館は常設展示は行っておらず、企画展時のみオープンしている。なぜか岡山に立ち寄った際には閉まっていることが多くこれまで一度も館内に入ったことがない。 数年前に美術館運営の母体となる林原が倒産した時は、美術館自体はもちろん所蔵品の…

【東博】 金銅柄香炉〈鵲尾形)法隆寺献納

仁和寺展を訪問したその足で法隆寺献納物館にも寄った。明治維新後の廃仏毀釈(檀家制の廃止?)により、仏教界は一気に収益源を失い貧困した。そのため、大寺院では寺宝の数々を天皇家へ献上することでその窮を逃れる恩給を賜った。 その中で2015年に注…

【東博】古備前包平

大包平 名品は見れば分かる。とくに同じジャンルのものが比較できる位置にあればなおさらである。 名物の大包平は平安時代の作品のため、他に比べて大ぶりである。なんとなくショーケースからはみ出しそうな雰囲気すら感じる。ところが、大きいにも関わらず…

古備前包平(名物 大包平)

通常の展示で超名品が出品されるのが、東京国立博物館の凄さだ。日本刀の最高傑作と名高い大包平が4月8日まで本館13室で観ることができる。おそらく刀剣女子たちが大挙して訪れることだろう。 平安時代の作品で、制作されて1000年以上経っており、その…

【道明寺天満宮】牙笏、青白磁円硯、玳瑁装牙櫛、犀角柄刀子、銀装革帯、伯牙弾琴鏡(伝菅公遺品)

国宝展でも通期で展示されていた菅公遺品の品々。後半になるにつれて考古ゾーンが人でいっぱいになってきて、なかなか見にくくなっていた。改めて現地で観るため、初詣で賑わう道明寺天満宮へ行く。 境内は初詣の参拝客でごった返しており、参拝以外にもおみ…

【東大寺】梵鐘

年越しの恒例行事と言えば除夜の鐘。(大)昔は公共・民営問わず各地の除夜の鐘の中継で年を越していた。その頃はその中継地点の仏閣の価値が全く分からず、鐘を突くのにそんなに並ぶ必要があるのかと思っていた。大人になって、改めて考えると総本山が多く…

春日大社のすべて 赤糸威大鎧

東博で大好評だった春日大社展がこの春に奈良博で開催される。 と言っても、奈良博の目と鼻の先に春日大社があり、東博のような遠方なので観ておきたいとはならない。むしろ、春日大社の国宝館の延長線上的な展示会ではない、奈良博オリジナルな展示ができて…

【東大寺】重源上人像

運慶展で会った重源上人に2か月ぶりに対面した。展示会場では彫刻としてじっくりみることができた。表情や衣服に至るまでの凹凸が生々しく表現されており、運慶の技術力とその出来栄えに感服した。今回はお堂内で鎮座お姿で拝見。一段高い位置から見下ろす姿…

【国宝】白糸威鎧

国宝展では3種類の鎧を順次展示してきた。赤と紺はすでに終了。二つとも保管状態がよく、美しい加工技術が印象的だった。ところが、白は少し違う。加工技術はこれまで見てきた2つと比較しても申し分ない。だが、その加工している糸に文字が書かれている。ま…

【国宝】短刀 銘 左/筑州住

美術館や博物館で何本も日本刀を観てきた。それでも刀を観ただけでよさや違いが分からない。 刀や装飾類を含めて100を超える国宝指定がある。装飾類は圧倒的な芸術性で指定されることで納得できる。平安期までの古刀も貴重性で指定されており分かる。とこ…

【国宝】金印

日本で最も知られる印鑑は金印だろう。漢委奴国王は中学生以上ならば覚えたはず。それほど有名な印鑑であるにも関わらず、本物を観たという人はそう多くない。詰め込み教育が為せる業だ。そのため、一目観たい人が多く、国宝の中でも人気・インパクトととも…

【国宝】紺絲威鎧 厳島神社

平安時代の大鎧で、完品はかなり貴重なもの。綺麗に保存されているのは、平重盛が厳島神社への寄進物だから。色あせた紺糸と(のちに補修した)紫糸のコントラストが絶妙で見ていてほれぼれする。春日大社の源義経が使った(とされる)籠手などに見られる不…

琉球国王尚家関係資料

琉球王国の貴重な資料。工芸品から記録書類など三百点近くを一気に国宝指定されている。そのうちの工芸・衣装類を出品。鎖国化にあった本土に比べて貿易などにより吸収した文化を独自に発展させた点が見どころ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ★☆☆ 文…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。