国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

観た

【京博名品展】秋景・冬景山水図 金地院

日本には四季があった。最近は暑い夏の後、すぐに冬が来て、ゲリラ豪雨の梅雨が明けると夏が来る三季になりつつある。せめて絵の中だけでも四季を感じたい。それを留めたのが金地院所有の秋景・冬景山水図だ。 夏は久遠寺が所有し、春は失われた。3幅すべて…

【京博名品展】山水図 李唐筆 高桐院

今回の京博の企画展では、雪舟作品は展示されていない。日本の水墨画の大巨匠で、前回の国宝展前期には「国宝6点すべてみせます」と大々的にPRに使われていた。しかし、雪舟の画風は亜流に見える。極端な強調表現と軽やかな筆使いの部分を使い分け、コン…

【京博名品展】十六羅漢像 清涼寺

国宝展では清涼寺の十六羅漢像の十六幅すべてを展示していた。今回は2幅のみ。 最近の京都の非公開では山門に登る企画がある。大きな伽藍を持つ寺院の巨大山門を登った中腹部分にある楼上内陣には天井壁面画とともに仏像彫刻が安置されていることが多い。そ…

【京博名品展】孔雀明王像 仁和寺

密教特有の明王である孔雀明王。孔雀が毒虫や毒蛇を食らうことから、邪を払う象徴として明王の眷属となった。日本にも596年に新羅より輸入した記述が残っており、貴族のペットとして重宝されていたようだ。 普段見る明王たちが厳つい感じで描かれることが…

【京博名品展】阿弥陀三尊像 普悦筆 清浄華院

1階入り口から一番遠い奥の小部屋で渡来図を展示している。 渡来品の質が最高潮に達したのは室町時代。九博の室町将軍展でも渡来品を日本風にアレンジして鑑賞していたことが分かる展示があった。日明貿易の天龍寺船で得たものを愛でる。東山文化の誕生であ…

【京博名品展】五智如来坐像 安祥寺

ここ2年ほど京博に鎮座している安祥寺の五智如来像。この間に国宝へと昇格し、一部は新国宝指定のお披露目で東博まで出張展示。晴れで京博で5体そろい踏みの展示となった。令和最初の国宝指定の彫刻だが、すでに別の国宝指定も誕生しており、新鮮味はない。…

【京博名品展】四天王像のうち多聞天立像 浄瑠璃寺

1階へと移るとまずは彫刻ゾーンへ。そこには浄瑠璃寺の四天王像がある。 浄瑠璃寺は木造阿弥陀如来坐像9体が有名。観無量寿経の教えにある九品往生を基づき、平安時代中期の藤原家全盛期には様々なお寺に座像が寄進されたようだ。ところが応仁の乱を筆頭に…

【京都名品展】夜色楼台図 与謝蕪村

夜色楼台図のしんしんと降り積もる雪解景色はいつみても大晦日、除夜の鐘がなる前の厳かな感覚に陥る。年始の準備で賑やかだった日中から、夕方ごろより降り出した雪の演出にもあり一気に変化したそんな風景に感じてしまう。この絵を見ているとユニコーンの…

【京博名品展】風神雷神図屏風 俵屋宗達

日本美術のキラーコンテンツで、俵屋宗達の風神雷神図屏風。誰が観ても金箔のゴージャスさと風神雷神達の浮遊感と間抜け面でインパクト大の作品だ。 墨による雲の描き方がたらし込み手法が特徴で、自然に任せた仕上げが、まさに神の手として絶妙のスパイスと…

【京都名品展】花鳥図襖 狩野永徳

大徳寺の塔頭寺院、聚光院にある襖絵。数年前に聚光院で狩野永徳筆の福間絵を公開したことがある。寺院自体の公開もほとんどない中で、すべて本物をはめ込んだもので、当分見ることができない企画だった。 そんな特別な公開イベントではなく、襖絵のみの公開…

類聚古集 龍谷大学

龍谷の至宝展は龍谷大学380周年記念の展示会。西本願寺の向かいにある龍谷ミュージアムで行われている。入場料金が企画展の価格500円と安いにも関わらず、大谷探検隊が収集したものや西本願寺から龍谷大学へ所有が変わっている秘蔵の品が陳列されている。 な…

【京都名品展】伝源頼朝、伝平重盛

二階の肖像画エリアは神護寺の伝源頼朝像と伝平重盛像。人気の作品で、五月のゴールデンウィークには虫干しのため、神護寺で観ることが出来る。 普段は京博に寄託されていて、肖像画の名品であることは間違いない。ただし、この肖像画が足利尊氏と直義兄弟で…

【京都名品展】釈迦如来像(赤釈迦) 神護寺

今回の寄託名品展では神護寺所有の国宝が多く出品している。ゴールデンウィークに神護寺で行われる虫干しの定番ばかりだが、博物館で観るのもなかなか良い。虫干しだとガラスのない直接に観ることができて、つい手を合したくなるが、ライティングは博物館の…

【京都名品展】金銀鍍宝相華文経箱 延暦寺

これまた藤原道長関連の箱。長元4年(1031)に円仁がかつて書写した如法経を銅筒に納めなおし、横川の如法堂に埋納した。その際、藤原道長の娘、上東門院彰子もこれに結縁して自ら書写した法華経を埋納した経箱である。 箱は銅製鍛造で、隅丸長方形で弁当箱…

【京都名品展】金銅小野毛人墓誌

小野妹子の子の墓誌。江戸時代に発見された。短冊状の短いものだが、これが見つかったことで、小野家の歴史が確実にあったことが証明された。聖徳太子とは真逆で実在したことが分かり、日本史が明文された動かぬ証拠が目の前で観ることができる貴重な品だ。…

【京都名品展】金峯山寺経出土品

京博三階は陶器と考古のゾーン。陶器は国宝指定が少なく、今回は展示がない。考古は単立の展示什器に六点展示している。 その内、三点が金峯山寺経出土品だ。金箔を貼った経箱は色々な願いを埋めて祈念したもの。少し青銅部分が現れている部分もあるが、概ね…

【京博名品展】金銅藤原道長経筒

京都国立博物館でICOM京都大会記念の寄託名品展が開催されている。 一昨年の国宝展と肩を並べるラインナップで開催している。一ヶ月と短いため、入れ替えがないので、みたい国宝はハントしやすい展示会となっている。 藤原道長の経筒は吉野の金剛峯寺から出…

秋篠寺

大和西大寺駅を北へ十数分。県営の寂れた競輪場の近くにあるのが秋篠寺。建物のみが国宝の指定を受けている。 国宝の本堂は奈良時代に創建されたものが火災で焼失したため、鎌倉時代に再建されたものが国宝となっている。堂内には薬師如来を中心に一列に像が…

刀 則房

文化財は常設や定期的な公開が決まっているもの以外は一期一会の可能性がある。ましてや国宝クラスだと数年に1度公開されればよい方で、定期公開が20年以上あるものもある。 公開情報で常設展示場をもっている収集家(企業)場合は順繰りでの公開に期待がで…

太刀 銘康次

九博の室町将軍展の目玉は等持院が所有する歴代の足利15代将軍木像が寺院外で初公開することだ。位牌や肖像画、単体の像を供養するために保管している寺院はあっても、歴代の将軍全ての木造座像を所有しているのは他にない。 そして、この木造座像のみ中央…

宝積経要品 足利尊氏・直義・夢窓疎石筆 (前田育徳会)

九州博物館では室町幕府展が開催されている。室町時代は大陸との貿易が大成功したことから文化が開花した時代である。足利義満が建てた金閣寺や義政が築いた東山文化など、現代の日本美術史の黄金時代の一つである。 しかし、今回のテーマは室町幕府。派手な…

相州貞宗 名物亀甲貞宗

東博の展示は部屋ごとに展示内容が決めていて、何度か通うと見たいものへすぐたどり着くことができるのでありがたい。 国宝指定数が多い刀は一目散に行きたい場所となっている。刀のコーナーは以前はそれほど多くの人はいなかった。ところがゲームの刀剣乱舞…

延喜式 国立東京博物館

延喜5年に醍醐天皇の命で編纂が開始されたので延喜式と命名。式は律令を執行するために必要な細かな規則のことで、日本の法律事例集の祖となる。なので、和歌や俳句のような芸術性はなく、経典のように淡々とした書である。 原本はすでになく、平安時代の写…

大般涅槃経集解 輪王寺

輪王寺宝物館は東照宮に近い方の入り口近くにあり、輪王寺とは一番遠い場所にある。 敷地の関係でこの場所に出来たのだろうが、それほど訪れている人はいなかった。おそらくは輪王寺の名称を見て、東照宮とは違うと判断した人が多かったからだろう。 宝物館…

輪王寺 大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿

日光東照宮を見学するとそれで終わってしまうことがよくある。東照宮はメモリアルホールで本体は奥にある輪王寺である。「日光見ずして結構いうな」は東照宮だけでなく、輪王寺まで見て初めて結構と言える。 輪王寺は家光の霊廟。おじいちゃん大好きの家光が…

日光東照宮

国宝建築物で西の聖地が法隆寺なら東の聖地は日光である。徳川家康を祀るため、おじいちゃん大好きの家光が総力を挙げて作り上げた芸術の城である。 東照宮は家康を祀る建物で、 ・東照宮本殿・石の間・拝殿・東照宮正面唐門・背面唐門・東照宮東西透塀・東…

太刀 銘 則宗 日枝神社

東京のど真ん中。赤坂見付にある日枝神社は周りを高層ビルに囲まれながら、高台にあるため存在感ある神社である。坂を登れば衆参議長公邸や国会議事堂があり、日本の中心に鎮座するといっても過言ではない。 高台にあるため、エスカレーターで境内まで登るこ…

宮崎県西都原古墳群出土

五島美術館が所有する国宝で、少し毛色の違うのものが宮崎県西都原古墳群出土品である。他の所有物はきらびやかな絵巻物や価値のある書など近世以降のもので、古墳の出土品で国宝クラスを所有する私的美術館は珍しい。 展示していたのは馬具装飾で、金箔がか…

史記 孝景本紀第十一 大江家国筆

大東急記念文庫創立70周年記念の展示が五島美術館で年間を通じて開催している。戦時中に関東の私鉄を合併して肥大化した東急電鉄。戦後に分離されて元に戻り、現在の運営域になったが、それでも関東では上位の私鉄となっている。そんな東急が大きかった時…

西本願寺 書院

西本願寺の国宝、書院は非公開で周りを塀で囲まれているため、なかなか観ることができない。 そんな特別な国宝を毎月16日に行われるshinran’s dayに参加すると観ることが出来る。虎龍殿で受付を済ませ、少し時間があったので境内を散策。そこで驚くべき光景…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。