国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

肖像画

無準師範像 自賛 東福寺

東博の春の特別展だった東福寺展がこの秋に巡回展として京博で開催されている。東福寺は京都・東山の南にあり、京博の最寄り駅・京阪の七条駅から南へ一駅と非常に近い臨済宗の大本山である。境内はそこそこ広く、国宝の三門は時代劇でも背景に使われるぐら…

親鸞聖人影像 (安城御影副本) 西本願寺

親鸞展はコロナ後、本格的に海外からの観光客を受け入れが始まって最初の展示会となった。海外からの観光客が普通に来ていたが、ルールを守って見ていた。博物館に来るぐらいだから大人の対応ができる人たちが来ているのだろう。そして、日本人の来館者もか…

【親鸞】親鸞聖人影像 鏡御影 西本願寺 

祖師図の多くは亡くなった後に描かれることが多く、伝聞推定から描かれる。親鸞聖人の肖像画は生前、似絵の名手である藤原信実の子、専阿弥陀仏が描いたとされる。当時同時代に生きていた人たちがまるで親鸞を写した鏡のようだと言うことで、鏡御影と称され…

勤操僧正像 普門院

高野山霊宝館開館100周年記念の展示会「高野山の名宝」は第4期の最終期となった。これまで高野山の名宝の数々、珠玉の彫刻を期間を通して展示してきた。その最後となる。すでに葉は赤く染まっているものがちらほらあり、高野山の短い秋がすぐそこまで来てい…

聖徳太子及び天台高僧像の慧思 一乗寺

奈良国立博物館の冬の企画展は「珠玉の仏教美術」である。奈良博が展示・企画する王道は仏教関連なので、その珠玉を集めた展示なので期待が高まる。しかし、珠玉のうちの仏像館は入れ替えのため休館中。片手落ち感は否めない。 おん祭の後期展示も開催されて…

【皇室の名宝】花園天皇像 豪信筆 長福寺

三の丸尚蔵館の名品が集合した京都国立博物館の「皇室の名宝」展の後期にぎりぎり行くことができた。 展示会は予約制となったため、予定が立つまでやきもきしながら予約サイトを見続け、スケジュール調整がついた途端に朝一番の開館すぐの時間で予約した。普…

花園天皇像 豪信筆 長福寺

令和になって約1年半。昨年は東博で三の丸尚蔵館所蔵で元御物の公開があった。そして、満を持して京都国立博物館で皇室の名宝と題して、三の丸尚蔵館所蔵物を公開する。 この展示会は前期と後期でかなりの展示物が入れ替わる。その中でも30幅すべてではな…

北条貞顕像 金沢文庫

行政からの発表で腑に落ちことがある。クラスターやパンデミックなどカタカナ表記にして、集団感染や感染爆発と日本語で伝える意識が薄い。横文字にすることで初耳となり、危険度が全く分からない。意図的に使っているなら、失策を隠すためな混濁表現を用い…

絹本淡彩蘭渓道隆像と、大覚禅師墨蹟 法語規則 建長寺

11月3日の文化の日前後に建長寺と円覚寺では宝物の風入り(曝涼展)を開催している。2019年の円覚寺は三井で展示会があった関係か開催しなかったが、建長寺では例年通り開催していた。 風入れ展は仏殿のある奥の建物で開催。その手前の法堂などの横の広場で…

【京都名品展】伝源頼朝、伝平重盛

二階の肖像画エリアは神護寺の伝源頼朝像と伝平重盛像。人気の作品で、五月のゴールデンウィークには虫干しのため、神護寺で観ることが出来る。 普段は京博に寄託されていて、肖像画の名品であることは間違いない。ただし、この肖像画が足利尊氏と直義兄弟で…

【国宝】伝源頼朝像

この絵のモチーフが源頼朝ではないとする説がある。見るとそれが誰であるか、そんなことはどうでもよくなる繊細な絵だ。黒い衣装は細かな文様が浮かび上がり、髭や髪の毛は一本一本丁寧に描かれている。同時代にヨーロッパにこれほどの肖像画があっただろう…

【運慶展】無著菩薩立像・世親菩薩立像

普段は興福寺の北円堂にいる無著菩薩立像・世親菩薩立像が東京へお勤め。北円堂では結界の中には入れないので近くでは見ることができない。また、位置が決まっているため、全体を眺めるのは至難の業であった。 近くで観ることができる東博では、指先の血管ま…

花園法皇像 豪信筆

花園と言えばラグビーの聖地。ところが仏教では妙心寺のある地域を指す。花園天皇が妙心寺を開山するにあたり、当人の御所があった場所を提供したことに由来する。南北朝へとつながる両統迭立で、後醍醐天皇へとバトンを渡す。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★…

後鳥羽院像 伝藤原信実筆

4歳で天皇に即位し、19歳で上皇となった。在位期間が鎌倉幕府が誕生した直後で、不自由だった。そのため若くして上皇になって趣味に走った。新古今和歌集を選定したり、熊野三山に行ったりした。その後、承久の乱で皇族の復権を狙うものの、打ち破れて隠岐…

蘭溪道隆像

鎌倉仏教の名刹・建長寺。巨大な寺院がお出迎えしている、すぐ後ろ側は切り立つ山を背負い、一瞬で中国の山水画に思いを馳せてしまう、そんな境内となっている。その寺院の宝である蘭渓の肖像画。国宝の肖像画自体が数は少ないので、その他の名僧達も出展さ…

北条実時像・北条貞顕像

ついこの前まで金沢文庫で開催されていた展示会でも出展されていた。日本史史上初めて関東に権力の中心が移った鎌倉時代は派手さはないが、着実な文化形成をしていたように思える。現実(リアル)に重点を置いた禅や実像を描く肖像画、刀剣や刀などの武具な…

随身庭騎絵巻

天皇の随身、ボティガード9人を描いた絵巻物。鎌倉時代のハリソン・フォード達を堪能できる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 Ⅲ www.shukokan.org

伝源頼朝像・伝平重盛像・伝藤原光能像

中世西洋絵画には多くの肖像画がある。写真が時代、パトロンの姿を後世に残すには絵で描くしかなかった。日本でも多くの武将や貴族、大師のものが残っている。しかし、それらで国宝認定されているものは少ない。神護寺に保管されている3点はその代表的作品。…

肖像画(予想)

ほぼメインどころが出そろった感のある肖像画。後半の見どころになるためには残りの後鳥羽天皇像、花園天皇像をコンプリートするしかない。また、祖師図を肖像画に含むとすれば、明恵上人像、大燈国師像など京都にある仏画、聖徳太子及天台高僧像などが展示…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。