国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

染織

刺繡釈迦如来説法図 奈良国立博物館

奈良・東北のみほとけ展にはたくさんの像が登場していた。それに合わせて仏具も展示していた。国宝関連では東博から興福寺金堂鎮壇具、奈良博から金光明最勝王経がお目見えしていた。 珍しいものとしては奈良博所蔵の刺繡釈迦如来説法図が出ていた。刺繍関連…

【中将姫と當麻曼荼羅】綴織當麻曼荼羅 軸内納入文書 當麻寺

国宝の綴織當麻曼荼羅は修繕を終えたとはいえ、かなりボロボロ。大きさもかなり大きいので展示するにはスペース確保や劣化防止など気を使わなければならない。そのため、今回の展示には出品されていなかった。 代わりではないが、国宝附属品として軸内納入文…

琉球国王尚家関係資料 那覇市歴史博物館

琉球展の目玉展示物である派手な琉球国王尚家関係資料は一部写真撮影がOK。刀剣や細工物に衣類など、王家に伝わる品々は芸術そのもの。 撮影は1室まるごとで、壁には歴代の王様の肖像画がプリントされていて、宝物を見守っている。一番目立つのは王冠。黒色…

【奈良博三昧】刺繡釈迦如来説法図

奈良国立博物館は東大寺や興福寺、春日大社が隣接する奈良公園にある。この立地からも分かるように寺社仏閣の文化財を多く、蒐集・保管している。そんな奈良博が満を持して企画したのが奈良博三昧-至高の仏教美術コレクション-である。”至高の”と名付ける…

懸守 四天王寺

聖徳太子遠忌1400年記念展示会が開催される2021年。この聖徳太子の数々の伝説のひとつで、その地位を確立した事変が物部氏との戦に勝利したことだ。廃仏派の筆頭で武を司る地位にあった物部氏が、崇仏派であった蘇我氏と戦い、蘇我氏に味方した聖徳太子…

【きもの】御神服 鶴岡八幡宮

www.tnm.jp 2020年初夏、東博で開催した特別展「きもの」はコロナ禍で開催期間が変更となったが無事に終了した。当初の予定で開かれていた場合は見に行く予定がなかったが、会期がずれたお掛けで見ることができ、圧巻の展示物の量にとても感動した。 さて、…

【きもの】黄地窠霰模様二陪織物 鶴岡八幡宮

東博で2020年春に企画されていたきもの展。きものには全く興味がなく、夏に開催予定の鳥獣戯画展を楽しみに、完全スルーを決め込んでいた。コロナ禍により、開催期間中のほとんどが緊急事態宣言に重なり、きもの展は中止・延期なのだろうと思っていた。しか…

【京都名品展】小葵浮線綾文様衵 熊野速玉大社

染物エリアは、一式指定の熊野速玉大社のものが出品。 熊野信仰の総本山、熊野速玉大社へ寄進された名品の数々。最近、いろいろな博物館で陳列しているので観る機会が多い。今回の京博でも寄託している名品が出品。 文化財になった場合、保管をきっちりでき…

【糸のみほとけ】 綴織當麻曼荼羅

奈良博は仏教関連の展示会でマイナーだが観ると素晴らしい企画をする。昨年の源信展では各宗派の宗主(スーパースター)が参考(あこがれた)にした浄土の世界について展示し、一部では大反響だった。 そして、今回は刺繍による仏教美術。見仏記による彫刻仏…

【国宝】懸守 四天王寺

今も昔もかわいいものはかわいい。懸守は現在のお土産屋で売っていても手に取りそうなかわいさがある。根付や印籠、香合など小さいけれども細工を凝ったものが多くある。その先駆けとなるものだろう。数年前に根付ブームが来たように、懸守ブームが到来する…

【国宝】唐花文様横被

縫製技術によって唐花が浮き出るように見える布。最初観た時は古い布だとだけ思って素通りしてしまった。 隣の展示へ移って観ていた時に、ふいに唐花文様横被を観ている人が「角度を変えると模様がでるよ」との声が聞こえた。友達が「これのなにが凄いのか」…

琉球国王尚家関係資料

琉球王国の貴重な資料。工芸品から記録書類など三百点近くを一気に国宝指定されている。そのうちの工芸・衣装類を出品。鎖国化にあった本土に比べて貿易などにより吸収した文化を独自に発展させた点が見どころ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ★☆☆ 文…

懸守七懸

四天王寺は日本最古の官営仏寺である。聖徳太子信仰の総本山だが、戦火により建物はすべて焼失した。辛うじて寺宝が残っていて、その一つである。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 文化遺産データベース

唐花文様横被 教王護国寺(東寺)

唐花文様はどこかエキゾチックだ。シルクロードをはるばる渡ってきたオリエント文化と中国文化がうまくミックスしたデザインとなっている。また、幾何学模様とは対極的な花の生命を感じる点は仏教に必要な要素だ。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 ⅠⅡ …

七条刺納袈裟 延暦寺

唐の最新モードファッションが延暦寺に!!遣唐使で高級官僚や僧侶が渡航した目的の一つが大陸文化の輸入であった。留学生として制度や思想などを学ぶことはもちろん、文献や書画、陶器などの物質的なものを持ち帰ることで国のレベルアップに貢献した。 レア…

刺納衣一領 延暦寺

伝教大師・最澄が着たとされる衣。儀式などで用いたの余所行き衣。馬子にも衣裳というぐらいだから、高級僧侶には刺納衣と言ったところか。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 平安仏教2大スター 期間 ⅠⅡ 国宝殿 | 境内案内 | 天台宗総本山 比叡山延暦寺 [Hiei…

古神宝類(熊野速玉大社伝来)

仏教伝来以前の日本はおそらくは自然神信仰だったと思う。その名残が山伏で修行の場が吉野から熊野街道を経て、新宮、伊勢へと行きつく。熊野信仰はこの流れで今も根強く残っている。その信仰の捧げものが古神宝類。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間ⅢⅣ …

七条綴織袈裟(犍陀穀糸袈裟)

お坊さんが着ている袈裟が国宝となる?麻製の袈裟が残っているのが珍しく、正倉院や法隆寺にもない。綴織による艶やかな配色の保存もよい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 www.toji.or.jp

四騎獅子狩文様錦

法隆寺の至宝。土器などまでは作れた大和国では織物までは難しかったと思う。渡来物だろう錦は色あせないことから、大変重宝されたことだろう。また、獅子は日本にはいなかったので、見果てぬ海外を想像するには持って来いの作品だ。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コ…

天寿国繍帳

戦災に合いにくいド田舎にある法隆寺や中宮寺はまとまった宝物を残していて、多くのものが国宝や重文などに指定されている。物は正倉院よりも古く、聖徳太子信仰を強く意識したものも多い。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 期間 10月3日~22日 http://…

染織(予想)

他のカテゴリーに比べて圧倒的に認定数が少ない。純粋な染織は、犍陀穀糸袈裟・横被(教王護国寺)と綴織当麻曼荼羅図(当麻寺)で、ともにどこまでを同分野に取り込むで予想が変わってくる。次回の追加発表を待つのみ。 出品発表作品 国宝 天寿国繡帳 (中…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。