国宝を観る

京博で開催される秋展・国宝を観るためのサイト

京都博物館で開催される国宝を楽しむため、出品される作品を独自に星付け。一言コメントあり。詳しい解説はリンクを参考に。

書跡

【国宝】搨王羲之書(孔侍中帖) 王羲之筆

書聖・王羲之の摸本。聖とあがめられるのだから、その書は一目しただけで誰もが素晴らしいと納得するものだと思っていた。ところが、草書が走り書きのように見えて、これまで見た固い楷書体の墨蹟類の方が筆の達人のように思えた。 空海の書でもそうだが、1…

【国宝】真草千字文

パソコンやスマホで文字を打つことがほとんどになったため、文字を書くことがほとんどなくなった。読み書きそろばんが勉強の基礎だった時代から、読み打つエクセルの時代に変化した。 真草千字文は書道の手本書。楷書と草書がそれぞれ書かれていて、それを見…

【国宝】伝教大師請来目録 最澄筆

中国留学は海を渡って行き来することから極めて危険な旅であった。留学に当たり幾艘も難破して留学・帰国ができないことがざらにあった。そのため、留学を終えて無事に帰って来ることはそれだけで誇れることである。雪舟などは中国へ留学したことを常に自慢…

【国宝】聾瞽指帰 弘法大師筆

ブラタモリでも取り上げられた聾瞽指帰。24歳の空海が高級官吏の道を捨てて仏門へ出家する決意を書いた書物である。決心を固めるために起草したので筆圧は力強い。空海は様々な顔がある。密教の伝道師にして宗教家、書道の達人、治水事業の監督などがある…

【国宝】後宇多天皇宸翰御手印遺告

相撲取りかプロレスラーか、手形を紙へ押す人はそう多くない。ところが、書物が本物であるということで手形を押し、それが後宇多天皇だったら国宝になる。達筆であるのはもはや当たり前。どうしても気になるのが手の大きさ。昔の人であるのでそれほど大きな…

【国宝】三十帖冊子 仁和寺

空海が入唐して学んだことを書写し持ち帰った冊子。橘逸勢なども書写に加わったとされている。日本に持ち帰ることを前提にしているため、冊子のサイズは小さくいつでも持ち歩いて書き写していたのかもしれない。 三十帖冊子を巡っては、東寺にあったものを金…

【国宝】無学祖元墨蹟

「国宝」展のⅠ期も本日が最終日。出品されている作品のなかで、相国寺所有のものは、承天閣美術館(相国寺内)で見ることができる。無学祖元の墨蹟は4幅中、2幅がⅠ期のみ出品されている。だが残る2幅は美術館で引き続き見ることができる。 臨済宗相国寺派 …

【国宝】土佐日記(大阪青山学園)

3階書跡室は展示会の入口になっている。その一番最初に陳列されているのが土佐日記。日本史の教科書で習ったのみで、机上のものでしかなかった。それが生まれて初めて実物を観ることができた。そのことが、私だけでなく周りにいた同じよう人々で溢れかえり…

墨蹟 無学祖元筆

建長寺の第3世で円覚寺の開祖は、鎌倉仏教を仕上げた人物。厳しい禅寺修行を体現した無学の書は生真面目で力強くしっかりとした字で書かれている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅰ www.weblio.jp

墨蹟(易元吉画巻跋) 馮子振筆

千利休がこの墨蹟を褒めて、切ってはならないと助言した書。横長で床の間に合わなかったと言われるサイズ感とともに楽しみたい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅰ後 tokiwayama.org

ポルトガル国印度副王信書

国宝に認定されるのものは国産のものだけではない。海外産のものでは中国産が多いが、西洋のものは珍しい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ ポルトガル国印度副王信書とは - 国指定文化財等データベース Weblio辞書

墨蹟(「月林」道号) 古林清茂筆

小学校の習字の時間に「林月」と書いたような墨蹟。これだけなら頑張れば書けそうだ。しかし、七言絶句の首と落款があるため、オリジナリティーが出て国宝となる。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅰ www.weblio.jp

金剛経 張即之筆

張即之筆により一代で財を成した。力強い筆運びは禅寺に重宝された。東福寺(写真)や建仁寺の方丈の扁額が有名だ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅱ 文化遺産データベース

尺牘(板渡しの墨蹟) 無準師範筆

無準師範は日本の禅宗の父的存在だ。円覚寺の開山となった無学祖元、建長寺第2世の兀庵普寧ら日本に渡った名僧や、南宋に渡って印可を受け、のち京都・東福寺の開山となった聖一国師・円爾弁円らがを排出した。同作品は無準が務める寺が焼け落ちた時に、弁円…

徽宗文集序 宋高宗筆

金に攻め込まれ、父・徽宗と兄が捕らえられたのち、南宋初代皇帝となった宋高宗筆の書。穏健派で芸術を愛した。岳飛が金との交戦を主張しても受け付けなかった。そのこともあり、一時的な平和な時代が到来し、名品蒐集に没頭できた。 レア ★★★ 観たい ★★☆ コ…

宋版後漢書(慶元刊本)

中国・後漢のことを書いた歴史書。鎌倉時代初期に作られ、輸入されたもの。米沢藩に伝来したもので、当時のままのものが全60巻すべて揃っているのは珍しい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅲ 文化遺産データベース

搨王羲之書(孔侍中帖) 王羲之筆

中国史上最高の書家が王羲之である。今でこそ様々なフォントが作られているが、その基礎となる字を仕上げた人物。書聖と称され、科挙試験の解答が王羲之の造ったフォントの基本に合っていない場合は、回答が合っていても正解とはされなかった。マークシート…

三十帖冊子 仁和寺

空海などが唐で書き写した密教の経典。宝相華蒔絵宝珠箱に納めるぐらい貴重なものだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 平安仏教2大スター 期間 ⅠⅡ 仁和寺について 文化財(書跡)|世界遺産 総本山 仁和寺

今昔物語集

今昔は時間軸でのいまとむかしという意味だけでなく、世界全体という意味合いで使われている。世界のあらゆる説話を網羅した大百科大作といったところ。説話総数が千以上も収録されている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅲ前 国宝・今昔物語集(京都…

栄花物語

物語シリーズは西尾維新だけではない。真の物語シリーズは平安貴族の内情を書き続けたものだ。宇多天皇から堀川天皇までの約200年の宮中の歴史が書かれている。個々の日記と合わせて読み比べたい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅳ 栄花物語 - e国…

源氏物語奥入 藤原定家筆

源氏物語は貴族の恋愛模様を描いたもの。平安貴族たちは教養として読んだり、絵巻物にして格調を高めた。とは言うもの背景など知らなければ理解が進まない部分があった。そこで、すべてを簡易に読むための奥入(注釈)が必要。当代随一の文化人で小倉百人一…

古今和歌集 藤原定家筆

古今和歌集の真打?登場。歌道の家柄である冷泉家が所有する古今和歌集。藤原定家の写本で、天皇家へ貸し出した礼状も残っている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 Ⅰ 古今和歌集〈藤原定家筆/〉 文化遺産オンライン

古来風躰抄 藤原俊成筆

冷泉家は歌道の家柄。古来風射抄は歌論が書かれたもの。上巻が歴史、下巻は歌の抄出となっている。冷泉家にあることが価値の高い証拠だ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ 期間 Ⅰ 古来風躰抄

歌合 巻第六(十巻本)

陽明文庫は五摂家筆頭の近衛家の伝来品を保管している。天皇の近くで護衛する家系は平安時代から脈々と家宝を受け継ぎ、それが国宝級のものばかり。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅰ abc0120.net

古今和歌集 巻第十七残巻(曼殊院本)

曼殊院は新発見があった黄不動とともに同作品を出品。三蹟に並び称される行成筆とされている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 古今 期間 Ⅰ 曼殊院本古今和歌集 - Wikipedia

古今和歌集 巻第十九残巻(高野切本)

古今和歌集の中で最古の写本。オープニングを飾るにふさわしい逸品。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 古今 期間 Ⅰ前 古今和歌集巻第十九残巻(高野切本) 文化遺産オンライン

日本霊異記 

国宝展の真裏の日程で、東京国立博物館にて開催されている運慶展には興福寺から沢山の仏像が出品されている。となるとおのずと興福寺からの国宝展へ出品されるものは限られてくる。限られた中での日本霊異記出品は国宝がたくさんある興福寺ならではだ。 レア…

灌頂歴名  空海筆

密教マスター空海が入門を許した記録。最澄が筆頭に書かれているが、忙しすぎで学びきれなかった。一方で、最澄の弟子だった泰範は密教に酔心仕切ってしまい、空海の弟子へ転籍してしまうまでなった。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 Ⅱ 高雄山神護寺 |…

弘法大師請来目録 最澄筆

弘法大師請来目録なのに最澄筆となっている。遣唐使時代は最強は国の留学生、空海は末端の留学生だったが、密教を会得して帰国したことで立場が逆転した。のちに最澄の弟子問題で相対するなどしたが、目録作成段階では最澄の方が格上だった。 レア ★★☆ 観た…

伝教大師請来目録 最澄筆

おそらく、今回のような国宝というテーマで京都が舞台ということでしか実現できない組み合わせ。伝教大師請来目録自体を見たところで芸術性はない。また、テーマ設定が宗派だと弘法大師のそれとは揃わない。絶妙なマッチング。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で、大まかに4期に分けて展示内容を変える。