国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

彫刻

臼杵磨崖仏

大分県の国東半島では密教の修行の場として多くの寺院が建っている。その中でも珍しいのが臼杵にある石仏群である。崖を磨いて作ったことから磨崖仏というそうだが、磨くというより削ったように見える。 臼杵磨崖仏が国宝に指定されたのは1995年で、磨崖…

【東博】 名作誕生 つながる日本美術

3月、大阪・中之島に都市型美術館・香雪美術館が誕生した。関東では珍しくなくなった複合施設内の美術館だが、全国的にはまだまだ珍しい。この美術館は芦屋にある朝日新聞の創業の村山家が蒐集した美術品を展示している香雪美術館の兄弟的な存在で、ビル内に…

【醍醐寺】薬師如来及び両脇侍像

薬師如来と脇侍は、もともと修行場となる山の上にある上醍醐に安置されていた。だが、上醍醐では十数年前の落雷による火災が起こり文化財としての保管議論が起きた。時々下山していた(もちろん人の手によって運ばれた)像は議論の末、保管環境にすぐれた霊…

【平等院】雲中供養菩薩像

2018年。世の中は大人数アイドルグループ人気のピークが来ている。おニャン子クラブに始まる大量アイドル生産は30数年の時を経てビジネスモデルを確立した。仏教界でも大人数仏全盛期があった。十二天像や十六羅漢、二十五菩薩、五百羅漢などがある。…

【平等院】木造天蓋

定朝作の阿弥陀如来坐像をじっくり観ていると、案外見逃してしまうのが天井との間にある木造の天蓋。如来に合わせて造られているので一体として観がちで、考えようによっては建物一部に観えるのが、列記とした国宝物である。 平等院の阿弥陀様以上の大きさの…

【平等院】阿弥陀如来坐像

浄土思想には阿弥陀如来がサポート役として必須である。阿弥陀さんが天から人々を救い出すために念仏を唱えて主張するというのが庶民信仰の定番である。そんな阿弥陀様を誰も観たことがない(はず)。しかし、阿弥陀如来と言えば平等院に坐しているものを無…

【仁和寺展】千手観音菩薩坐像 葛井寺

運慶展には及ばないまでも、かなりの込み具合の仁和寺展が今週でいよいよフィナーレとなる。御室派の名品が一挙公開とあって、普段見ることができないもの多く、大変楽しめる展示会であった。 前期の初めに三十帖冊子の一挙公開を見に行ったが、目玉である葛…

【東大寺】誕生釈迦仏立像及び灌仏盤

この春、東大寺ミュージアムは一時休館する。メンテナンスもあるが、目的は震災の被災地である東北でのお出かけ展示会を開催するためだ。 そのメインの展示はもちろん誕生釈迦仏立像及び灌仏盤だ。釈迦は仏の道を諭したインド人である。宗教が誕生して広まる…

【東大寺】木造弥勒仏坐像

4年前にハルカス美術館で開催された東大寺展が東北でも開催される。国家安寧を祈念するために造られた官寺・東大寺が震災復興のために一役買うのは自明の理である。なので、寺宝を惜しげもなく展示する。国宝は8件、重文は21件に及ぶ。ただ、東大寺の仏像た…

國華 普賢菩薩騎象像 大倉集古館

日本最古の美術雑誌のひとつ國華の周年イベント。発行元の朝日新聞の周年も加えて、豪華なラインナップが登場する予定だ。 「名作誕生つながる日本美術」展はは東博で4月13日〜5月27日で開催。昨年秋の国宝展には及ばないまでも、国宝でない名品たちも…

【仁和寺展】阿弥陀如来坐像および両脇侍立像

いつもは春・秋に公開される仁和寺の霊宝館に鎮座している阿弥陀如来坐像。寺の中心的仏像ではあるが、その地位を2代目に譲り、特別な時に顔を出す。先代の親方的存在で、隠居はしているがまだまだ現役バリバリ。 浄土思想が蔓延して大量の仏像が誕生した時…

【興福寺 】天燈鬼・竜燈鬼立像

昨年春の興福寺・仮講堂特別公開や運慶展の最後のコーナーでも目を引いた燈鬼像。運慶の子・康弁作で、筋肉ムキムキの小鬼が塔を持ち挙げる力強さを見事に表現している。 他の仏像に比べると小振りであるにも関わらず、肉感・迫力・インパクトは大きさに反比…

【興福寺】十大弟子立像

光明天皇の発願により734年に完成した像。名称の通りもともとは十躯あったが、伝わっているのは六躯である。 ふくよかな菩薩像や屈強な力士像に比べると、やせ形のガリガリで生命力に欠ける像である。しかし、それぞれが個性的であるため、単なる仏像に比…

【興福寺】八部衆立像

興福寺の仏像群で一番人気は八部衆の阿修羅像であろう。最近の調査で童顔の阿修羅は元はもっと怖い顔だったことが分かるなど、研究が進んでいる。 八部衆は異教の神が仏教の護法神になったので、顔や体が異形のものの組み合わせでできている。迦楼羅などはお…

【興福寺】木造千手観音菩薩立像

興福寺の国宝館が元日に再開した。昨年は耐震工事のため1年間閉館していて、その間に東博で運慶展が催され、多くの仏像が出品されていた。 国宝館のセンターはもちろん千手観音。リニューアル前もそうだったように、5メートルを超える大型仏像は中心にふさわ…

【奈良博】義淵僧正坐像 岡寺

金剛寺の降三世明王像があるべき金堂へお戻りになった。そのバトンを受けたのが義淵僧正坐像である。大きさや迫力は降三世明王には遠く及ばず、見た感じも情けない顔となっている。なら仏像館には大きな仏像も多く、どうしても等身大に近い坐像となるとイン…

仁和寺展 阿弥陀如来坐像および両脇侍立像

仁和寺展で金堂の内陣を再現したコーナーができるということは、阿弥陀如来坐像と脇侍が主役になるということだ。普段は金堂の真ん中、奥深くに鎮座している阿弥陀如来は信仰の中心である。門跡寺院である仁和寺では皇族が門主となっていたので、国家安寧を…

【道明寺】十一面観音立像

道明寺天満宮のすぐ隣に道明寺がある。いや、道明寺の隣に天満宮があるといった方が正しい。道明寺は真言宗御室派に属していて、東博の仁和寺展へは国宝の十一面観音立像が出品される。そのため、今回を見逃すと現地では4月まで見ることができない。 国宝指…

仁和寺展 千手観音菩薩坐像 葛井寺

来月、東博で開催される仁和寺展。御室派の寺宝が一堂に会する展示会で、一番の見どころはポスターにも登場している葛井寺の千手官能菩薩坐像である。 後半期からの登場で、約400年ぶりに箱根の山を越える来るそうだ。千手観音像は数多あるが、ほんとうに…

【東大寺】金剛力士像

南大門が目立たない理由。それは鎌倉時代の仏像彫刻をけん引した慶派が制作した金剛力士像が鎮座しているからだ。2017年の春は快慶、秋は運慶の展示会が開催され、それぞれ話題となったが、展示会へ行かずとも無料でしかも屋外展示?している立像に会え…

【東大寺】廬舎那仏坐像

大は小を兼ねる。大仏は見るからにインパクト大。どの角度にいても大仏が見下ろしているように思え、拝んだことは必ず聞いてもらえそうだ。そこから万人が救いを求め、拝観者を増やす好循環を生むのだろう。美術品というよりも構造物に分類してもよさそうだ…

【東大寺】重源上人像

運慶展で会った重源上人に2か月ぶりに対面した。展示会場では彫刻としてじっくりみることができた。表情や衣服に至るまでの凹凸が生々しく表現されており、運慶の技術力とその出来栄えに感服した。今回はお堂内で鎮座お姿で拝見。一段高い位置から見下ろす姿…

【東大寺】執金剛神立像

法華堂には興福寺に匹敵するレベルの国宝仏像が安置されている。中心に据えられている不空羂索観音像を初め、金剛力士像、四天王像、梵天像・帝釈天像とどれも仏像彫刻として見ごたえがある。が、それ以上に圧倒される大きさが目を見張る。3メートルから4メ…

【東大寺】良弁僧正坐像

開山堂には東大寺の初代別当良弁僧正の坐像が祀られている。坐像はしっかりとして顔立ちで、高倉健を生き写したような男前だった。特別公開時しかお堂が開かれないため、彩色が残っていて、仏像などとは違い地味な色合いだったようだ。

【国宝】薬師如来坐像 仁和寺

大乗仏教の場合、多くの人に観て拝んでもらう必要があるので、人の大きさより大きい仏像がほとんどである。奈良・東大寺の廬舎那仏などはロボットアニメもビックリな大きさとなっている。一方で、小さな仏もある。これも東大寺の誕生釈迦仏立像は50センチ…

【国宝】木造兜跋毘沙門天立像 教王護国寺

仏像の表情は時代によって流行がある。円派は柔らかい表情で中肉的、慶派は厳つい顔つきで肉感的など、派閥によっても違う。そんな中で出品されている教王護国寺の兜跋毘沙門天立像は、お笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダルのように面長で目が…

【運慶展】重源上人坐像

大反響の運慶展。ほぼ国宝と重文の展示で、今年最大の仏像展といっても過言ではない。 奈良で春に開催された快慶展では仏像以外の出品も多かったが、運慶展は関連の仏像を集めまくった結果、ほとんど仏像の陳列に終始している。(陳列できなかった仏像以外の…

【国宝】四天王立像のうち広目天立像 法隆寺

彫刻全般は通期展示が多い。テーマはそれほど設けられず、作製時代が飛鳥時代から鎌倉時代まで時系列的に観ることができる。 その中で、法隆寺保有の四天王像は飛鳥時代のもので、彫刻技術は後世に見劣りしているが表現力は目を見張る。顔は面長で、漫才師で…

八幡三神坐像 薬師寺

時が経つにつれて色あせていく。像の彩色はその典型で、昔は派手な色で塗られていたものが、現在では木目で雰囲気のあるものに仕上がっていることがある。元の色合いを保つことは難しい。大切に保存されてきた休ヶ岡八幡宮は現在まで色合いが残る貴重な神像…

薬師如来坐像

神仏分離令により流れ流れて国有になったもの。東山の若王子社にあったと伝わる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 通期 国宝|薬師如来坐像|奈良国立博物館

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。