国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

建物

如来堂 専修寺

平成に国宝指定を受けた専修寺の建物。御影堂と共に並び建つ如来堂も国宝となっている。こちらの内装は御影堂に比べると派手さはない(派手なのは派手だが)。御影堂の半分くらいの大きさで、阿弥陀如来を祀っている。 如来堂そのものも禅宗様(唐様)という…

御影堂 専修寺

三重県総合博物館で親鸞と高田本山展を楽しんだのならば、専修寺へ行かない選択肢はない。三重県総合博物館から専修寺へは歩いておよそ30分で行けない距離ではない。列車との兼ね合いで時間があまり変わらなかったので、歩いて行くことにした。(強風で列…

白水阿弥陀堂 願成寺

福島県の国宝建築・白水阿弥陀堂は新幹線では非常に行き辛い場所にある。最寄り駅はいわき駅の隣の内郷駅である。いわき駅までが郡山駅からだと在来線を利用することになる。水戸から特急がベターな選択となる。いわき駅の周りは商業施設が並ぶ都会だったが…

金色堂 中尊寺

讃衡蔵では中尊寺の様々な寺宝を見ることが出来る(一部複製品)。チケットは金色堂の見学とセットになっているので、ここに来たら入る以外の選択肢はない。 奥州藤原氏の氏寺であるため、その歴史・栄枯盛衰が分かる内容ではある。金の採掘場所であったため…

多宝塔 石山寺

石山寺と言うぐらいだから石の山が名物である。ちょうど入り口から、初めの階段を登ると目の前に硅灰石の石群が風景を作っている。勢いよく上に伸びようとする石は神秘性を有する。この光景を見ながら、さらに上を見上ると多宝塔が眼に入る。計算された建て…

本堂 石山寺

石山寺にはこれまで何度か訪れている。順路に沿って見てきたため、本堂の全貌がもうひとつ分からないでいた。今回、初めて下からのアングルで見ることが出来た。一応、脇道ではあるが本堂の下を通ることができる。 高低差のある急な山肌に建つお堂なので、フ…

唐門 大徳寺

久々にとても良い特別公開に出会した。 方丈が解体修理の最中の大徳寺の特別公開は2000円だった。誰でも参加できる京都で開催される特別展の中では少し高めの拝観料だった。予約がなく京都駅から遠いため、二の足を踏む設定だったが、三門をくぐれる機会はそ…

三門 東福寺

東博で開催されている東福寺展が最終盤となっている。この後、秋口に京博でも開催される予定から楽しみをとっておく事にした。しかし、どうしても気になったので東福寺へ行った。 美術館や博物館での展示会へはどうしても建築物は持っていけない。なので、京…

本堂 金峯山寺

すっかりアップを忘れていた国宝。久しぶりに吉野の桜を見に行く。今年は早々と咲いてしまい、散り始めの桜吹雪を体感できた。吉野に来たら金峯山寺は見逃せない。国宝の仁王門は修繕中。そのため、仁王さまは奈良博で展示。金峯山寺全体が大きいため、仁王…

二王門 石手寺

コロナ禍前に行った愛媛県の石手寺。前回の訪問は駅から出るバスで行った。地図アプリで調べると、宿泊予定の道後温泉から歩いて30分もかからないことが分かり、温泉に入浴する前に一汗かくために歩いて訪れた。 石手寺は四国八十八ケ所巡礼の第51番札所。…

本堂 朝光寺

兵庫県加東市にある朝光寺は本堂が国宝指定を受けている。地図で見る限り山奥にある。山奥とは言ったが、道路がきっちりと整備されていて、市街地の道路から脇道に反れた感じがしなかった。ただ、市街地から脇道に入ってからは距離(4キロぐらい)があった…

本堂 十輪院

古都・奈良は寺院が多いが、大規模な総本山に観光客が集中しているためか、小規模の寺院に行くと観光客は少なく静かなことが多い。元興寺のある奈良町はおしゃれスポットやグルメの街として若者を集めるための宣伝を多く見られるが、お寺さんも点在している…

姫路城

姫路城は江戸時代から受け継ぐ現存12城にして、国宝となっている5つの城の一つ。その優美さは城ファンならずとも見惚れてしまう。とくに、平成の大改修を終えた時点では真っ白だったお城が、徐々に落ち着いた色へと変化していて、見るのならば今がベスト…

方丈 大徳寺

大徳寺が長期の改修修理に入ったのが2年前。解体が概ね終了したことから、一般公開が無料で行われた。 普段は中にすら入ることが難しい大徳寺方丈。特別公開の時と曝涼展(10月第二日曜日)ぐらいでしか入ることはできない。しかも、お庭に出ることはでき…

【博覧】飛雲閣 西本願寺

龍谷ミュージアムで開催中の博覧。お題だけ聞いても興味が沸きにくい展示会の企画だ。ただ、この展示会観覧でオプションツアーが申し込めたので、見に行くこととなった。 博覧は明治5年に国内初の本格的な博覧会が京都であった記録を紹介する企画展である。…

当麻寺 西塔

東塔を後にして、西塔へ向かう。こちらも立て看板でしっかりと案内しているので迷うことはない。塔の手前で、東塔と同じく検温と連絡先を記載して塔へと向かう。 西塔は12年前の公開時、劣化のため基壇に上がることができなかったそうで、修繕を終えた今回…

当麻寺 東塔

当麻寺は4月に訪れたばかり。奈良博の特別展・中将姫と當麻曼荼羅の予習を兼ねていた。今回は復習を兼ねて訪れた。ただ復習だけでは物足りないので、国宝塔で唯一双塔が残っているが、特別展に合わせて初層を開放しているので、それに合わせて行くことにし…

多宝塔 金剛三昧院

霊宝館で鎌倉殿の十三人に合わせた展示が開催されていたが、鎌倉殿との縁深い国宝が特別に御開帳していた。 高野山の国宝建築物は金剛峯寺の不動堂と金剛三昧院多宝塔だ。多宝塔は高野山に現存する最古の木造建築物で、高野山の標高が高いため落雷があったり…

本堂 長弓寺

奈良市内には目移りするぐらい国宝がたくさんあり、多くの観光客や修学旅行生が来る。斑鳩の地や明日香も人気のスポットで、コロナが小康状態となった今を狙って、久方ぶりの観光を楽しむ。 大阪と奈良の境界にある生駒市は大阪への通勤を念頭にベットタウン…

金堂 仁和寺

寺社には年に1度同じ日にちに必ずお堂が開かれるスペシャルデイが存在することがある。開祖のための記念日や、お祀りする仏神の記念日などだ。東大寺だとお堂の数が多いため2か月1回ぐらいペースでどこかのお堂が開いている。 仁和寺では毎年5月28日が…

本堂 長谷寺

室生寺に行ったのならば、長谷寺に寄らない訳にはいかない。近鉄で2駅と近い。33観音霊場巡りの際に行ったことがあるが、近鉄の長谷寺駅舎が高台にあるとは記憶していなかった。なぜかと思い返すと、駅から長谷寺参道前の国道165号線までは下りで、帰りも…

五重塔 室生寺

室生寺の五重塔は階段の下から仰ぎ見ると大きな五重塔に見えるが、国宝の五重塔の中では法隆寺のものに次いで2番目に小さい。興福寺の五重塔の三分の一の大きさである。金堂もそうだが、周りに大きな建物がなく、比較するものがないので大きく見える。 年輪…

金堂 室生寺

最近、室生寺がちょくちょくとテレビで紹介されている。新しく寶物殿が出来たことから、露出が多くなっているようだ。気になったので行くことにした。 室生寺は近鉄・室生口大野駅からバスで行く。バスの本数が1時間に1本ぐらいあるので、そこそこ行きやす…

石水院 高山寺

神護寺の春の公開を見た後、秋にしか訪れたことがない高山寺の石水院に行った。 紅葉で有名な高山寺は秋の観光シーズンともなると多くの人が訪れる。この人の多い寺院という印象が残っていたので足が遠のき、しばらく訪問していなかった。昨年の今の時期に東…

本坊経庫 東大寺

毎年5月2日、東大寺では聖武天皇祭が南大門横の天皇殿で行われる。聖武天皇は国分・国分尼寺建立の詔を発して、仏教を全国に広めた。その総本山、元締めとして東大寺の元となる寺院を昇格させ、その地にる盧舎那大仏造立を造営させた。東大寺を全国区いや全…

三重塔 浄瑠璃寺

浄土式庭園の此岸にあたる場所にあるのが三重塔。ここには薬師如来が祀られている。 もともとは京都の一条大宮にあったものを1178年に移築した。なかには秘仏の薬師如来像を安置し、十六羅漢の障壁画が描かれている。 本堂が池と同じ高さに建てられているの…

本堂 浄瑠璃寺

浄瑠璃寺は境内の中心、ど真ん中に池があり、その池をはさんで対岸に本堂と三重塔、池の中に弁天社を構える。いわゆる浄土式庭園の典型例で、本堂を彼岸、三重塔を此岸と見立てて配置している。 彼岸、あの世を表現した本堂内には黄金に輝く九体の阿弥陀様が…

太子堂 鶴林寺

鶴林寺の国宝建築物のもう一つは太子堂だ。聖徳太子薨去1400年記念が各地で行われているが、鶴林寺でも開催している。そのひとつが太子堂の公開である。 太子堂は本堂よりも古い。屋根板に墨書で天永3年(1112年)と分かる書き物が出てきてたためだ。もとも…

本堂 鶴林寺

西の法隆寺とと言われる鶴林寺は兵庫県加古川市にある。聖徳太子と所縁があるため、法隆寺との対比となる。太子との縁だけではなく寺の寺宝も豪華。真新しい宝物館には寺に伝わる寺宝が並べられている。 寺宝の中で一番目立つのは敷地に詰め込まれた建物。お…

東塔/西塔 當麻寺

東塔と西塔は當麻寺の伽藍中心からは少し外れた山側にある。ともに三重塔で、山腹の高台に位置している。双塔伽藍は奈良時代に流行り、両塔が今も残っているものは當麻寺が唯一である。 焼失の危機は1181年にあった。平清盛の命により、平重衡が興福寺、東大…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。