国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

建物

観音堂 孝恩寺

孝恩寺は大阪府の泉南の貝塚市ある。水間鉄道に乗って、終着駅の水間観音駅を降りて歩いてニ十分ぐらい行った住宅街にある。 道中、駅名にもなる水間寺を横切る。天台宗の別格本山の地位が示す通り、かなり立派なお堂や三重塔のある格式高いお寺である。そこ…

唐門 豊国神社

京博はたびたび訪れているが、久しぶりに豊国神社を参拝した。京博とは地続きの神社で、京博の西門から出るとすぐであるが今は閉鎖中なので回り道をして行った。 豊臣秀吉の派手好きを体現するような唐門で、豪華な装飾が散りばめられている。正月らしさと言…

本殿 八坂神社

2024年はコロナ禍が落ち着いた久々の元旦となった。しかし、能登半島沖での巨大地震が起き、自然の恐ろしさを改めて思い知らされた。 ハレの日を感じるべく出向いたのは八坂神社。境内には沿道に所狭しと屋台が並ぶ。から揚げなどを揚げて酸化した油のに…

経蔵(写真手前)・宝蔵(写真奥) 唐招提寺

校倉造り。中学校の時に習った建物様式で、木材を組み合わせて湿気の調節ができる仕組みに仕上げ、お宝保存に最適な建物と習った。高床式にすることで、ネズミなどの侵入を防ぐ。正倉院が代表例であるが、唐招提寺にもある。 金堂や講堂に目がいく中で、国宝…

金堂 唐招提寺

ユネスコ世界遺産「古都奈良の文化財」登録25周年を記念して発売されている6寺社共通拝観券で、これまで春日大社、興福寺、東大寺、元興寺、薬師寺と行った。残るは唐招提寺だけだった。 薬師寺には修学旅行生が来て賑やかな雰囲気があったが、唐招提寺は…

東院堂 薬師寺

東院堂は薬師寺の伽藍で見ると、回廊を挟んで東塔とは真向かいに位置し、回廊の外側に立地している。そのため、かなり目立ちにく場所にあり、導線的にも東院堂を目指して行かないと見逃してしまう。 国宝の東院堂は養老年間(717~724)に吉備内親王が元明天…

東塔 薬師寺

薬師寺と言えば修学旅行生のイメージが強い。コロナ前は広い伽藍内に整列して歩く学生の姿をよく見かけた。コロナでどうなるかと思っていたが、悪ふざけをする学生姿が戻ってきていた。 戻ってきたのは学生だけではない。東塔の落慶式を終え、特別公開を見に…

極楽坊禅室 元興寺

元興寺の本堂の裏に続く形で禅室が建っている。公開されておらず、本堂に比べてひっそりしている。もとは僧坊でここで僧侶たちが寝起きしていた。若き日の空海が大志を抱いて奈良で勉学に励んでいた場所とされ、首都が平安京へ遷った後、紆余曲折の末に真言…

五重小塔 元興寺

元興寺の寺宝は本堂を正面に左手にある法輪館で展示している。行った日は秋の特別公開をしていて重要文化財の智光曼荼羅図を2階で見ることが出来た。年代物だけあってかなり色あせて見難い部分が多かったが、全体はしっかりと残っていた。曼荼羅図はごちゃ…

本堂 元興寺極楽坊

古都奈良の文化財がユネスコ世界遺産に登録されて25周年を記念して販売されている六社寺共通拝観券。それを使って元興寺へ行く。 元興寺は観光の集積地である興福寺や東大寺、春日大社からは少し離れた奈良町にある。国宝である極楽坊本堂は低層の建物で、…

五重小塔 海龍王寺

秋の特別公開があった海龍王寺へ行った。近鉄新大宮から徒歩で10数分の場所にある。国宝の五重小塔はいつも通り別棟(写真)にポツンと置かれていた。かなり殺風景で薄暗い室内に小塔のみが置かれている。室内へは立ち入れないので背面部分は見ることができ…

五重塔 醍醐寺

醍醐寺の五重塔は毎月29日に写経することで内部を見ることができる。この日に合わせて行けば簡単に国宝の五重塔の内部を見ることが可能なのだ。今回、弘法大師生誕1250年を祝って10月と11月の数日のみ特別に内部公開を実施していたので、11月の回に…

大仏殿 東大寺

ユネスコ世界遺産登録25周年記念の六社共通券で春日大社と興福寺は行った。残りをこの日に取っておいた。 法華堂から降りてきて大仏殿へ入る。久々の大仏殿だが、外国人旅行者がほとんどだった。写真で見る通り、圧倒的な大きさ。外国人受けする観光施設と…

唐門 西本願寺

京都モダン建築祭で龍谷大学大宮学舎が公開されていた。明治初期に建てられた講堂などが重要文化財の指定を受けている。龍谷大学のイメージは京阪電車の深草駅前(数年前に駅名が龍谷大前深草駅になった)で、校舎などに仏教的なイメージなかった。こちらの…

庫裏 妙法院

昨年は大徳寺の大改修現場を見に行ったが、今年は妙法院の大改修を見に行った。 春にも公開があったようだが、知らなかったので秋は絶対行こうと朝一番に並ぶ。10時開始予定だったが、早めに入れてもらうことができた。あくまでも工事現場なのでヘルメット…

御影堂 知恩院

来年開催の展示会発表で浄土宗開宗記念の展示会の発表があった。いずれも国立博物館で春が東京、秋が京都、年が明けて再来年に九州で開催される(天台宗の展示会と同じ規模)。今年の前半にたくさん展示会で見た親鸞の師匠であたる法然上人が起こした宗派な…

本殿 春日大社

春日大社の六社寺拝観の特典は御本殿特別参拝だ。これにポストカードがついてきた。この特別参拝は以前に体験していて、回廊を歩くものである。御蓋山浮雲峰遙拝所や、万燈籠再現した藤浪之屋など、一度は見ておきたい内容である。 春日大社の御本殿特別参拝…

【ユネスコ25周年】唐招提寺 通常拝観

春に訪れた東北歴史博物館で唐招提寺の鑑真和上坐像を見た。ユネスコ登録25周年では特別御開帳はなさそうだが、通常拝観でも唐招提寺の多数の国宝を見ることが出来る。 観ることが出来る国宝を挙げると、金堂 乾漆盧舎那仏坐像、木心乾漆薬師如来立像、木…

【ユネスコ25周年】薬師寺 白鳳伽藍と玄奘三蔵院伽藍

ユネスコ登録25周年での薬師寺は白鳳伽藍と玄奘三蔵院伽藍を拝観できる。ただし、玄奘三蔵院伽藍は1月15日まで。 12年の歳月をかけた大修理が完了し、今年4月に落慶法要が行われた東塔。それを祝して東塔・西塔の特別公開が行われている。今回のチケット…

【ユネスコ25周年】元興寺 通常拝観

東大寺、興福寺、春日大社と修学旅行の定番の大寺社仏閣からは少し離れたなら町に元興寺はある。こちらの世界遺産登録記念の拝観は通常と同じ。昔はなら町一帯を境内としたいそうだが、今はこじんまりとしているので、通常拝観以上の場所がない。 この拝観で…

【ユネスコ25周年】春日大社 御本殿特別参拝

春日大社の世界遺産記念チケットで拝観できるのは御本殿の特別参拝である。 本殿自体が国宝であり、普通の参拝は気軽にできる。特別参拝はその奥の回廊内に入ることができる。回廊には燈篭がぶら下げられて、歴史的な人物が奉納したものもあるらしい。また、…

【ユネスコ25周年】東大寺 大仏殿

1998年12月2日に「古都奈良の文化財」がユネスコ世界遺産に登録され、今年が25周年の節目となる。それを記念して、この秋に様々な取り組みを行う。 その中で最も興味があるのが六社寺共通拝観券である。六社とは東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺…

経蔵 安国寺

安国寺の経蔵は飛騨高山にある国宝建築である。最寄り駅は、観光地の高山駅や、アニメ映画で一世を風靡した「君の名は」のロケ地である飛騨古川駅でなく、飛騨国府駅だ。国宝を観るためでなければ降り立つことはなかった。 飛騨国府駅から安国寺までの交通手…

仏殿、法堂、山門 瑞龍寺

高岡市の中心部へ戻って歩いて瑞龍寺へ行く。駅からは十数分と意外と近かった。 この寺院はシンメトリーな伽藍配置が俯瞰せずとも見て取れる。山門と仏殿、法堂が一直線に並ぶ。仏殿を真ん中から少し法堂よりに配置し、山門と法堂をつなぐ回廊で仏殿を囲む。…

本堂、大広間及び式台 勝興寺

昨年10月に文化審議会が国宝指定を文部科学大臣に答申した勝興寺へ行ってきた。富山県の国宝は瑞龍寺に続いて2件目である。 開通から8年経った北陸新幹線の新高岡駅から城端線で一駅で高岡駅に着く。そこからJR氷見線に乗り変えること十数分。最寄りとな…

六社寺共通拝観券 古都奈良の文化財

古都・奈良の文化財がユネスコ世界遺産に登録されて25周年を記念した特別拝観券の発売を22日から開始した。 奈良市内の六社寺を回れる共通拝観券で、そのメンバーがすごい。 東大寺、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺、唐招提寺と宗派の違う大寺院たち…

本堂 妙法院蓮華王院

京都国立博物館には企画展や特別展が開かれる度に訪れている。しかし、道路を挟んで向かいにある通称が三十三間堂、蓮華王院にはしばらく行っていなかった。 京都の夏で一番盛り上がる祇園祭が終わった翌週の週末に訪れた。熱さもあって観光客はそこそこの入…

五重塔初層内陣扉絵 海住山寺

南山城地域には古刹が多く、古い仏像が残っている。 浄瑠璃寺や岩船寺以外にも国宝の十一面観音立像が本尊の観音寺や、同じく国宝の釈迦如来坐像が本尊の蟹満寺など、仏像好きにはたまらない地域である。恭仁京跡がある加茂駅周辺も見どころが充実している。…

新羅善神宮

大津市歴史博物館館の近く、大津市役所の裏側にあるのが新羅善神宮である。三井寺の管理下にあるが、非常に閑散としている。というより無人の場所だ。県庁所在地の市役所で結構な都心にある国宝建築物であるはずだが、休日に行くと人に出くわすことがほぼな…

北円堂 興福寺

北円堂は日本に現存する八角円堂の中でも屈指の美しさを誇る。堂内の仏像たちがすべて国宝であり、それを護る建物として相応しい出来栄えだ。 お堂の由緒は興福寺の創建者である藤原不比等が亡くなって1周忌の721年に元正天皇が長屋王に命じて建てられた。…

国宝拝観者たちの夢、それは千件越え。 毎年、国宝指定数が増えているので、容易にはなってきているものの、一つの目標である。 900件を超えた辺りから新規の拝見ペースが落ちているが、果たしていつ達成なるか。