国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

国宝

観音菩薩立像(百済観音像) 法隆寺

昨年の春は改元で大盛り上がりだった。美術館や博物館の展示はお祝いするが如き豪華なラインナップが多かった。とくに東博は平成の10年単位で御物を公開してきた実績から、三の丸尚蔵館所有の名品と国宝・重文クラスの夢のコラボレーションが実現した。 さ…

毘沙門天・吉祥天・善膩師童子立像 鞍馬寺

ドキッ毘沙門だらけ(一部眷属である尼藍婆・毘藍婆)の展示会が奈良博で行われる。非常にピンポイントな展示内容だが、昨今の仏像ブームに四天王ひとりだけの単独展は受け入れられるのだろうか。このザ・ビシャモンが成功したら、四天王の特別展も企画でき…

三十帖冊子 仁和寺

仁和寺・霊宝館の秋展(9/19-12/6)は「弘法大師が唐から持ち帰った至宝 国宝三十帖冊子」と題して東博の特別展でも長蛇の列ができた三十帖冊子が登場予定。 ちょうど2年前の冬に開催された東博の仁和展では修繕を終えた三十帖冊子がすべて登場した。空海が…

浮線綾螺鈿蒔絵手箱 サントリー美術館

2007年に開業した東京ミッドタウン。このほど中に入っているサントリー美術館がリニューアル工事で一時休館となっている。つい最近にオープンしたと思っていたが、13年も経っていたとは。時の流れは非情である。 さて、美術館は5月13日にリニューアルを終え…

落慶 薬師寺東塔 知恩院御影堂

2020年春に京都と奈良で国宝建築の落慶が行われる。 ひとつは薬師寺東塔でハルカス美術館で記念展(2/28-4/19)が開催される。 https://www.aham.jp/exhibition/future/yakushiji/ もう一つは知恩院。こちらは京博の企画展として知恩院の名宝展(2/18-3/22)…

絹本著色十二天像 京都国立博物館

4/28-6/21に新生した京都市京セラ美術館で京都の国宝展が開催される。文化庁の日本博との共同展示会で、文化庁が所有するなにかしらの文化財がで出品される展示会としても有名。 京都の国宝展と題するだけあって、国宝が出品されるのは間違いない。すでに発…

千手千眼陀羅尼経残巻(玄昉願経) 京都国立博物館

西国三十三所草創1300年記念を記念して、京都国立博物館で4月11日〜5月31日まで開催される「聖地をたずねて〜西国三十三所の信仰と至宝〜」は国宝・重文クラスの出品が期待できる展示会だ。 まず全国各地に点在している札所・聖地巡礼の元祖が西国…

釈迦如来坐像 蟹満寺

JR奈良線の棚倉駅から徒歩で20分。大きな一戸建てと田んぼ、線路や川を渡った先に国宝を所有する蟹満寺がある。蟹満寺は木津川の支河沿いにあるので船が往来していた時代には好立地だったのだろう。今昔物語に出てくる蟹の恩返し縁起で有名なお寺で、堂内…

入唐求法巡礼行記 円仁記 兼胤筆

京都国立博物館は毎年恒例の干支にちなんだ動物の展示と、各テーマごとの名品ギャラリー展となっている。改元があって初めてのお正月というとことで、紫宸殿障壁画や各神社の狛犬・獅子の彫刻、源氏物語絵巻などにぎにぎしい展示となっていた。 書籍のコーナ…

八角堂 栄山寺

平安時代に国内を牛耳った藤原家。その南家の菩提寺が栄山寺だ。藤原南家自体は奈良時代の恵美押勝の乱により失脚してしまった。藤原家全盛の時代だったことから栄山寺自体は鎌倉時代まで栄えた。しかし、藤原家の没落とともに寺勢はなくなり、一時は無住の…

梵鐘 栄山寺

国宝の梵鐘は14点ある。その保管方法には2種類あり、風雨にさらされながら現役バリバリのものと、国宝になったので鐘としてではなく工芸品としての保管するため新築の建物内に保管するものがある。現役は東大寺や円覚寺、建長寺、當麻寺、観世音寺がそう…

慈眼院 多宝塔

関西国際空港に近い日根野駅から歩いても行ける日根神社。犬鳴山へ向かうバスに乗るとすぐに着く神社だ。神社自体は何の変哲もないどこにでもありそうな村を守る神社で、正月なので地域の人が初詣出客にお接待している。入口には一軒だけ露店が出ていたが、…

極楽坊五重小塔 元興寺

国宝建築物で五重小塔は2件ある。小塔は本物を小さくした模型のようなもので、解体すると持ち運びも可能な大きさ。ともに奈良県にあるのだが、ひとつは海龍王寺にあり、もうひとつが元興寺にある。 本体の塔自体が落雷や突風、地震などの自然災害に弱く、戦…

元興寺極楽坊本堂

近鉄奈良駅から商店街を向けると奈良町に入る。繁華街からは離れた住宅地で、少し古びた街並みの中には飲食店もところどことあり、観光客もよく歩いている。 街中にはなるのだが、昔はこの場所すべてが元興寺の境内だったというぐらい名門寺院には国宝が4つ…

薬師如来立像 元興寺

奈良国立博物館の旧館は仏像館として彫刻の数々が展示されている。半分以上は同じものが並んでいるが、調査や修繕が終わったものを入れ替える形で展示が変わっている。 元興寺の薬師如来立像は年末から登場した国宝彫刻である。お笑いトム・ブラウンのボケ、…

太刀 行平

永青文庫は国宝8点、重要文化財32点を保有する大名家の名品所蔵美術館である。肥後・細川家の所有物を中心に、年4回展示会を開催している。結構エッジの利いた展示会も開催していて、春画展は一大センセッションを引き起こした。 2020年秋展では、新…

曜変天目茶碗 静嘉堂文庫

明治維新後、国家のため事業活動に邁進してきた三菱財閥。三井や住友に比べて歴史がないためか、文化財では一級品を集めている。戦後になって、三菱の美術品は各テーマ別に振り分けられて美術館に納まっている。 三菱創業150周年記念 三菱の至宝展はこれまで…

令和の国宝を振り返りつつ展望する

元号の変更により新時代となった日本。日常が極端に変わったことはないはずだが、それなりに心機一転した年だった。 さて、国宝を観る的には大豊作の年であった。令和の引用元とされる万葉集を中心に、派生した国宝の日本書紀の展示、漢籍から引用されると予…

太刀 安綱 号童子切

奈良・春日大社の国宝殿で今日から開催している安綱・古伯耆展は大混雑で幕を開けた。 初日なので、狐キャラクターのこんのすけが登場していたこともあり、普段の国宝殿には見られない刀剣女子が大挙して来ていた。まず、行列が出来ることがない展示会場で、…

熊野御幸記 藤原定家筆 三井記念美術館

www.mitsui-museum.jp 2020年7月から8月のオリンピック期間中、三井記念記念館の名品が出尽くす「三井家が伝えた名品・優品」が開催される。8月に開催される第2部「日本の古美術」には国宝が登場すると予想。 その候補筆頭は熊野御幸記。世界最古の…

短刀 無名正宗(日向正宗) 三井記念美術館

www.mitsui-museum.jp ついに三井にも刀剣女子が来襲することになる。 2020年11月から1月に、国宝の名刀「日向正宗」と武将の美を開催。三井記念美術館の冬展の定番である雪松図を押しのける形での開催となる。 各地で刀剣乱舞コラボによる刀剣展が開…

鳥獣戯画 

東京国立博物館のオリンピック期間中の展示は鳥獣戯画で勝負する。 香雪中之島美術館での明恵展でも展示のあったが、今回の展示の目玉は全四巻一気に見せます。ほかの動物作品とのコラボが行われるようで、若冲の鶏や応挙の子犬、曽我蕭白の龍など、名品が惜…

国宝 源氏物語絵巻 五島・徳川美術館

2020年は東京オリンピック開催で都内が大混雑が予想されるにも関わらず、国宝出品の(可能性がある)展示会が目白押し。 五島美術館の源氏物語絵巻全巻魅せますは5年ごとに徳川美術館と交互に開催している展示会。西暦で×0年は五島美術館の開館記念と…

太刀 吉房 ふくやま美術館

今年、国内屈指の刀剣を保有している小松コレクションが遺族の意向でふくやま美術館に寄贈された。国宝刀剣7本を含むもので、一気に国内有数の国宝ホルダー美術館となった。そして満を持して所蔵品展示の一企画として寄贈品の一部が展示された。 常設展示は3…

【正倉院展in東博】竜首水瓶 法隆寺献納宝物

東博での正倉院展は実物大の正倉院の模型が展示してあった。展示というより設置の方がふさわしい大きさだった。東大寺の北のはずれにある正倉院は平日の昼間に一般公開されているので、気軽に見に行くことが出来る。ただし、あくまでも観るだけで近づくこと…

太刀 長船景光(号 小龍景光) 東博

国宝刀剣保有数ナンバー1の東博。刀の展示コーナーは四半期ぐらいで入れ替えがある。入れ替え毎に違う国宝刀が展示されるので、特別展の開催に合わせて観に行くと、新たな刀と出会うことができる。(東博所有の刀だけでも大規模な企画展が組めそう) 刀工の…

富岡製糸場

明治以降の製造物で国宝指定2例目(第1号は迎賓館赤坂離宮)となった富岡製糸場。近代日本の礎を築くため、外国へ輸出するキラーコンテンツと白羽の矢が当たった生糸を大量生産するために作られた施設である。 明治政府は維新の御旗のひとつである開国をな…

鑁阿寺 本堂

国宝の鑁阿寺本堂は足利学校にほど近い場所にある。足利氏の氏寺で、もともとは館があった場所である。寺の周りは土塁と堀がそのままで、武士の館であった面影が残っている。幕府が開かれた鎌倉が観光地になっているのに比べて、足利は尊氏以降、上洛して政…

尚書正義 足利学校

今年は改元のあった年。新元号の令和は万葉集が典拠となって選ばれたため、珍しい国書の展示が多かった。従来の元号の典拠が漢書からだったため、漢書の国宝書籍の展示を期待していたので、選ばれずに少し残念だった。 しかし、これまでの元号は漢書からとい…

四季山水図 (山水長巻) 雪舟筆

山口県防府にある毛利博物館。戦国大名で長州藩を率いた名門・毛利家の邸宅と庭園を公開しつつ、所有していた名品を公開している。博物館と言いつつも、邸宅公開が中心。明治政府をけん引した長州藩ではあるが、政治の中心から距離的にある防府の地では豪華…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。