国宝を観る

国の宝を観賞していくサイト

国宝を楽しむため、いろいろ書いています。 勉強不足でも観れば分かる。それが国宝だ。

中国絵画

【国宝】十六羅漢像 清涼寺

国宝展は複数品指定のものが1点だけもしくは会期を分けて出品されているケースが多い。スペースが限られているためだ。また、肖像画の伝源頼朝などのように1面を占拠して、すべての指定品を一度に見せる方法もある。 ところが、2面を使って一度に全部見せ…

【国宝】鶉図 伝李安忠筆

鶉は愛玩動物として古事記にも登場していたぐらい昔から飼われていた。また、鳴き声もよく、江戸時代には武士の間で鳴き声を競う「鶉合わせ」なるものが開催された。 そんな馴染み深い鶉だが、中国でもおなじように人気があり、それを題材にしたのが同図であ…

【国宝】夏景山水図 久遠寺蔵

南宋画の傑作にして東山御物のひとつ。徽宗皇帝筆とされる夏秋冬、国宝三幅の山水画が勢ぞろい。その中で夏景は老師が大きな松を揺らす風景が描かれている。構図の中では老師は小さい。だが、見た瞬間に空間に吸い込まれ、雪村の呂洞寶図ぐらい、大きく描か…

【国宝】山水図 利唐筆

雪舟の国宝6点勢ぞろいで賑わう国宝展だが、南宋の本家の絵には圧倒される。Ⅰ期出展作品も素晴らしかったが、水墨画と言えば険しい山と自然という定番のパターン図柄。その最高峰は観る者の足を必ず止めてしまう。 高桐院の山水図は遠近法の概念がなかった時…

【国宝】禅機図断簡(寒山拾得図) 因陀羅筆

価値観が時として美術品を破壊・再生させたがある。茶器ではわざと割って金で接合することで、その部分が味となって評価が高くなることがある。 絵画でも裁断されることがある。茶の湯を楽しむために建てられた茶室が小さいためだ。それまで大きな寺院のため…

【国宝】宮女図(伝桓野王図)

切り立つ山々、写実的な花々など中国画の傑作の中にあって、ポツリと佇んでいるのが宮女図。 ほんとうに2階のトリを飾る作品でよいのか。どこにでもいそうな宮廷の女性が一人だけ書かれていて、派手さに欠けるシンプルな構図。これまで2階で見てきた色あざ…

禅機図断簡(寒山拾得図)

寒山と拾得は伝説の人物の名前で、禅にかかわる逸話を掛け合い形式で表現している。そのため、1場面ごとでも理解しやすく、床の間サイズにカットされた。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 禅機図 期間 Ⅱ 寒山拾得図 - e国宝

禅機図断簡(智常禅師図)

禅機図は5つに裁断されて、それぞれが国宝に指定されている逸品。その3点が出品される。残りは根津美術館と畠山美術館が所蔵している。数ある美術品を1件と数えることは多いが、もともと同じものが5件として国宝に認定される例は珍しい。それ程、貴重な…

出山釈迦図・雪景山水図 梁楷/伝梁楷筆

足利義満の天山印が押された名品。三幅がちりちりに伝来してきた。そのため、文化財の指定レベルがバラバラになっていたが、三つでひとつということで、1件の国宝指定へとなった。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅲ 出山釈迦図・雪景山水図 - e国宝

林檎花図 伝趙昌筆

荏原製作所はポンプの会社で、その技術が派生してコンプレッサーやタービン、冷熱やプラントエンジニアリングに至るソリューション型企業である。そこが運営している畠山記念館は季節ごとに展示会を開いている。荏原興した畑山氏は能登国主の末裔で、エンジ…

帰牧図 附 牽牛 李迪筆

近鉄は日本最長の路線距離を運営する私鉄。京都、奈良、伊勢などの歴史的な都市と大阪、名古屋といった経済都市を結んで運行している。その近鉄が運営している大和文華館は創立50周年記念に開館した。戦後設立の美術館で、オーナー企業のようにわがまま放…

秋野牧牛図 伝閻次平筆

京都・東山にある泉屋博古館は住友財閥が蒐集品を展示する美術館。東京にも分室ができたが、展示スペースは圧倒的に京都が広い。住友はもともと泉屋の屋号で誕生したことから美術館として使用し、グループアイデンティティロゴの井桁へ派生している。 古代中…

風雨山水図 伝馬遠筆

静嘉堂文庫美術館はもともと三菱財閥の岩崎家の別荘のあった木々に囲まれた小高い丘にある。場所は二子玉川の閑静な高級住宅地から数キロ行った所で、別荘だった頃は田畑が周り囲っていたことだろう。岩崎家の秘宝館には国宝が7点、重文83点も保有しており…

瀟湘臥遊図巻 李氏筆

乾隆帝が愛した名品の一つ。李公麟の作品として愛されていたのだが、研究の結果、別の李さんの作品だったことが分かった。贋作ではないが、無名の作者の作品なら価値が下がりそうなものだが、そこは乾隆帝の(真の意味で)お墨付きがついた作品なので、真贋…

山水図 李唐筆

大徳寺の塔頭寺院・高桐院。10月第2週の日曜日に大徳寺とともに曝涼展を開く。細川家の菩提所で、シンプルな苔庭が魅力的な寺院だ。紅葉と苔の緑のコントラストが絶妙で、観光できた多くの人が縁側で物思いにふけっている。山水画は中心に川が激しく流れ…

水色巒光図 伝周文筆 

雪舟へとつながる御用絵師・周文。相国寺で財務担当をしている片割れで足利家の御用絵師として水墨画を描く。貴族に愛された土佐派などの豪華絢爛な大和絵とは相反する、武士が好むゆるやかに時間が進む中国画隆盛の傑作。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ …

渓陰小築図 太白真玄等七僧賛

詞が先か、曲が先か。歌の作詞作曲の順番はそれぞれある。しかし、水墨山水画は想像した理想郷を絵にする。書斎図と言われ、絵を観て湧き出る詩を書く。差し詰め、曲先(曲が先にできて、詞が後)といったところだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ…

六祖挟担図

大東急記念文庫は日本の鉄道経営史になくてはならない五島家が集めた美術品を管理。東急といえば渋谷や二子玉川、田園調布など時代に合わせて文化の創造拠点を構築してきた企業だ。 その礎となるのは様々な文化財。古き良きものを集め、周知していくことで、…

山水屏風

平安時代の屏風絵としては唯一のもの。カラーの中国画風山水図で、灌頂(いわゆる免許皆伝)の儀式の時に用いていたものだ。そのため、水墨画が多い山水図とは打って変わって、中国の現実の風景に近い構図で仕上がっている。中国から伝来した密教が、その祖…

鶉図

近代画ではうずらはなかなか題材にならない。しかし、中世の日本画、土佐派の作品などではうずらを題材にしたものが多く、貴族が観賞動物として飼っていたかもしれない。武士の社会では流行らなかったのだろう。その手本的作品だ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラ…

禅機図断簡(丹霞焼仏図)石橋財団

毎日新聞が一面で国宝展出品作を紹介している。その中で、京博発表済み以外が数点あった。禅機図断簡の国宝で数点ある。今回は石橋財団所有のものが掲載されていた。中国画で日本家屋にあったサイズにリサイズしている。できるならば一度に国宝の断簡をいっ…

竹斎読書図 伝周文筆

周文は相国寺の禅僧で、足利将軍お抱えの絵師だ。ただ、周文の作品で確実な本物がないそうで、南宋から元・明時代の中国画の影響を受けた素晴らしい作品で落款も押しているので本物に近いだろうとされている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 竹斎…

紅白芙蓉図 李迪筆

ホームページ掲載で判明したもの。南宋の頃の作品、写実的で淡い色合いで芙蓉を描いており、後の安土桃山以降の日本画に通じるものを感じる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 www.tnm.jp

宮女図(伝桓野王図)

観た感じそれ程派手さがないため、この図だけでは集客は難しい。しかし、同時代の他の作品と並べると、宗教画独特の説教部分がないシンプルさが際立ち、見栄えしそうな作品だ。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅠⅣwww.city.kurashiki.okayama.jp

秋景・冬景山水図 伝徽宗筆

春は失われているらしく、夏と秋・冬のコラボが実現。しかし、季節の春がないのは残念。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★★☆ 期間 ⅡⅢ www.kyohaku.go.jp

夏景山水図 伝胡直夫筆

春夏秋冬は日本のみにあるわけではない。最近は日本も亜熱帯気候に近づき、春と秋が間引きされつつあるが、中世の中国にも春夏秋冬はあった。その証拠が山水図である。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★★☆ 期間 ⅡⅢ 山梨県/山梨の文化財ガイド(データベース)…

観音猿鶴図 牧谿筆

大徳寺は10月第2日曜日に曝涼(虫干し)風景を公開している。寺所有の仏画や書が所狭しと掛けられていて、すべて綺麗に保存されている。その中で、誰しも一目惚れするのが猿鶴図だ。博物館や美術館と違って詳細な説明はそれ程ないが、作品のオーラで2度見…

孔雀明王像

東博所有の孔雀明王とのコラボレーションが実現。仁和寺は国宝の宝庫で、来年新春には東博で御室派大集合展の開催が発表された。そこでは、観音霊場でおなじみ葛井寺の千手観音が陳列されると発表された。東京では400年ぶりだそうで、どう運ぶかが気にな…

中国絵画(予想)

漢字や仏教、生活習慣など中国大陸からの影響を大きく受けている日本。絵画でもその例外ではなく、中国絵画を多く輸入し、それらを手本に絵画技術を向上させた。そのなかにあって名画については大切に保存されてきた。今回出品が確定していないなかでは因陀…

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で無事終了した。 この展示会に出ていない800件以上の品々も見ていきたい。