国宝を観る

京博で開催される秋展・国宝を観るためのサイト

京都博物館で開催される国宝を楽しむため、出品される作品を独自に星付け。一言コメントあり。詳しい解説はリンクを参考に。

宋磁の美 飛青磁花入

大阪市立東洋陶磁美術館では企画展として宋磁の美を開催中。膨大な陶磁器の寄贈を受けた安宅コレクション(この寄贈を元に美術館を建設した)中から選りすぐりの品々が陳列されていた。そして、所蔵の国宝2点も展示されており、国宝展にも出品される。 飛青…

井戸茶碗 銘喜左衛門

孤篷庵自体、基本は非公開で数年に1度特別公開されるだけの拝観が難しい庵だ。江戸時代の名造園家である小堀遠州が建てたもので、視線の変化で部屋の雰囲気が変わる工夫などがあり、普通に見ていては気づくことができない小さいながらトリッキーな庵である…

竹斎読書図 伝周文筆

周文は相国寺の禅僧で、足利将軍お抱えの絵師だ。ただ、周文の作品で確実な本物がないそうで、南宋から元・明時代の中国画の影響を受けた素晴らしい作品で落款も押しているので本物に近いだろうとされている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 竹斎…

山越阿弥陀図

一個人(KKベストセラーズ)9月号には国宝への出品未発表作品で期間などの情報が掲載されているのが数件あった。その一つが山越阿弥陀図 (京博所蔵分)。永観堂にも同じ題材のものが国宝に指定されているが、前者は集団でこれから行動を起こしそうな構図…

源信展 阿弥陀二十五菩薩来迎図

地獄の反対は極楽。浄土信仰は極楽に行くためには現世でなにをすべきかを説くが、その極楽のすばらしさが分からなければ信仰心も揺らいでしまう。すばらしさを図とした阿弥陀二十五菩薩来迎図 を観ることで極楽に行きたいと誰しもが思う出来栄えである。菩薩…

源信展 雲中供養菩薩像 平等院

平等院内に極楽浄土を表現するため、52躯の菩薩が立体配置されている。その一躯を展示していたが、資料的な価値はあるものの迫力はない。六道絵がコンプ展示だったのに比べてしまうが、見劣り感が否めない。例えるならば、三十三間堂に千体の仏像があるから…

源信展 一遍聖絵

源信の思想に共鳴し、念仏布教により時宗を確立した一遍上人の絵巻が源信展・前半のはじめのみ展示されていた。路地や屋敷内など処構わず布教し、熱狂的な市井の民からの支持を初め、輿に乗る貴族からも慕われる姿が描かれていた。 期間ⅠⅡ 一遍上人伝絵巻 巻…

源信展 六道絵編

国宝展の予習として、奈良博の源信展へ行く。前期の目玉だった六道絵は国宝展へ出品されるが4幅ずつを入れ替え2回、計8幅を観ることができる。ここが国宝展の限界で、200件近いものが期間内に展示されるとはいえ、1件当たり複数が指定されている場合…

法華経巻第六(色紙)

高野山の霊山館の出品予定リストにあり。ネットで見ると東博に寄託しているようで、過去の展示歴が検索で引っかかる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 文化遺産データベース

藤原忠通筆書状案

忠通は摂政・関白を勤め、太政大臣まで上り詰めた時の最高権力者である。若いころから才能が評価される一方で、能書家と知られており大内裏の額を書くほどに評価されていた。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 藤原忠通筆書状案 - e国宝

漢書楊雄伝第五十七

京博が平成27年に購入した国宝。朝日新聞を創業した上野家からの購入物で、金額は3100万円。高いのか安いのか分からないが、昨年末になんでも鑑定団に出た曜変天目茶碗(物議を醸している)が鑑定価格2500万円(最低価格とも言っていた)だったことを考…

万葉集 巻第九残巻(藍紙本)

万葉集は日本最古の和歌集で、貴族から一般人まで幅広く読まれたものを集めた。と教科書で何度も習ったが、考えてみれば実物を見たことがなかった。国宝としては東博と前田育徳会、そして今回出品される京博所蔵のものが指定を受けている。漢字と仮名が混じ…

【速報】 不動明王像 絹本著色 曼殊院

曼殊院に伝わる秘仏、不動明王像(黄不動)の腹部に小さな不動明王が描かれていると京博が7日に発表した。そして、10月の国宝への展示も合わせて発表された。 展示会まで2か月をきり、これから大きな発表が続くと思われる。 レア ★★★ 観たい ★★☆ コラボ …

金剛般若経開題残巻(弘法大師筆)(六十三行)

三筆の一人、弘法大師は様々な書体を書き分けることができる。同巻物も般若経を書いたもので、達筆すぎてなにを書いているの分からない。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 金剛般若経開題残巻〈弘法大師筆/(六十三行)〉 文化遺産オンライン

千手千眼陀羅尼経残巻(天平十三年七月十五日玄昉願経)

千巻写経したにもかかわらず現存はこの1巻のみ。東大寺の記録には納経したことが記されていたが、これが見つかったことで納経したことが証明された。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 千手千眼陀羅尼経残巻(玄ぼう願経) - e国宝

浄名玄論

国宝になる重要な要素は、どのようなものであるかとともに、その物の制作年代である。とても良いものでも制作年代が新しければ同様の古い物から指定されるし、古いからと言って良くないものは指定されない。その意味で、書写年代が明らかな日本最古の仏典で…

紅白芙蓉図 李迪筆

ホームページ掲載で判明したもの。南宋の頃の作品、写実的で淡い色合いで芙蓉を描いており、後の安土桃山以降の日本画に通じるものを感じる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 www.tnm.jp

芦手絵和漢朗詠抄(藤原伊行筆)

同じくホームページに掲載されているので展示間違いなし。芦の絵と草書体がうまくマッチングしている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 未定 芦手絵和漢朗詠抄〈藤原伊行筆/〉 文化遺産オンライン

古今和歌集 巻第十二残巻(本阿弥切本)

ホームページでも掲載されており、プレ展でも展示されなかったので、京博所蔵の古今和歌集は展示当確。国指定の古今和歌集は10件あるので、発表のあった高知県所有が短期間展示であるため、1週間ごとの展示変更もあるかも。(これで展示件数の4パーセント…

手鑑「藻塩草」

「翰墨城」(MOA美術館蔵)、「見ぬ世の友」(出光美術館蔵)とともに三代手鑑のひとつ。プレ展での展示ということで手鏡揃はなくなった。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 今 手鑑「藻塩草」 - e国宝

明恵上人歌集 高信筆

明恵上人は後鳥羽上皇より栂野山を寺域として賜り、高山寺として再興した。華厳宗中興の祖。超天才で清廉潔白な人物であり、和歌にも長けていたため、それを記したもの。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 今 明恵上人歌集〈高信筆/〉 文化遺産オンライ…

日本書紀神代巻下 卜部兼方筆

京博所蔵の日本書紀巻第二十二(岩崎本)はⅢ期で登場。もう一つの所蔵品の吉田本はプレ展でお目見え。卜部家は鎌倉時代から吉田と名乗ったことから吉田本と命名。天理大学も所蔵。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 今 日本書紀神代巻上下(吉田本) - e…

一品経和歌懐紙

西行など平安末期の歌人や名筆家が和歌を懐紙に書いたものを集めたもの。スーパースターの寄せ書き。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 今 一品経懐紙(西行・寂蓮等十四枚) - e国宝

稿本北山抄巻第十 藤原公任筆

典礼を書いたもので、公的な文章よりもラフな書き方が親しみを感じる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 今 稿本北山抄巻第十 - e国宝

新撰類林抄巻第四残巻  

唐時代を代表する詩人の作品が書かれている。世説新書とは違い、ひょろひょろした字体で唐様の草書体だそうだ。内容によってフォントを変えることで、内容に表情を与える。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 今 新撰類林抄巻第四残巻 - e国宝

世説新書巻第六残巻

京博ではプレ国宝展として、京博所有で展示に漏れた書跡7点を常設展にて公開中。本書は名士の逸話が書かれたもので、25字で端正優雅に書かれている。背も見どころ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 今 世説新書巻第六残巻 - e国宝

志野茶碗 銘 卯花墻

国宝の陶磁器は14件しかない。その中で国産は仁清作など絞られる。国産茶碗の国宝に限ると本阿弥光悦作の楽焼白片身変茶碗 銘不二山とこの志野茶碗になる。割れ物であるため、保存が難しく大切にしていても地震や火事、戦火などで壊れてしまう。それらの危…

油滴天目

漆黒の器に滴が落ち、波紋のように広がり無限の小宇宙を感じるそんな天目茶碗だ。意識してできたデザインではなく、自然とできたものだからこそ神秘性を帯びる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 大阪市立東洋陶磁美術館

飛青磁花入

青磁はエメラルドのように澄んだ青が永遠に広がる。それ故にシンプルなデザインにすることで青磁の良さを最大限発揮できる。模様や意匠などでごまかすことのできない、陶器職人の腕のみで仕上がったものだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 ⅠⅡ 大阪市…

青磁鳳凰耳花入 銘 万声

陶器は中国からの輸入ものが国宝になっていることが多い。青磁鳳凰耳花入はその名の通り持ち手部分が鳳凰になっている。シンプルなフォルムなのに、このアクセントが効果絶大。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 青磁 期間 ⅠⅡ 青磁鳳凰耳花生〈銘万声/〉 文…

琉球国王尚家関係資料

島国である日本は大陸と違う独自の文化を作ったが、離島群もオリジナル文化を醸成している。その代表は琉球(現在の沖縄)で日本文化より大陸文化を色濃く影響されている。ほかの展示と比較して、独自の進化の違いを堪能したい。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ…

婚礼調度類

徳川家の婚礼調度品は安土桃山文化の集大成。贅沢の頂点を極めた品々が勢ぞろいで、絢爛豪華で眩く煌びやか。この全てを観ると天下人と庶民の圧倒的違いで打ちのめされる。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 通期(展示替えあり) 婚礼調度類〈(徳川光…

時雨螺鈿鞍

鞍に螺鈿細工。もはや意味が分からない。そもそも乗馬において慣れた人は鞍など必要ない。乗る安定のために使うのだから、飾る必然性がない。また、座ってしまうと当人は見ることができない。奉納品だから成立する実用性のない豪華さ。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ …

籬菊螺鈿蒔絵硯箱

蒔絵の硯箱は実用性に欠ける。壊したり汚したりできない緊張感が筆に伝わり書くことに集中できないからだ。なので、あくまでも飾りなのだろう。現在に例えると超高級腕時計などがそれに該当する。 レア ★☆☆ 観たい ★★☆ コラボ ★★☆ 絢爛実用品 期間 ⅢⅣ 鶴岡八…

梅蒔絵手箱

漆細工が武家の時代になると宝物用、実用に変化する。愛でて楽しい図柄となり、細工も派手さが増す。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ www.mishimataisha.or.jp

宝相華迦陵頻伽蒔絵𡑮冊子箱

黒漆に金箔で文様を描く。極楽浄土を金で描くことで、箱に思想を埋め込む。芸術が宗教のものであった時代の漆細工。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅠⅡ www.kyohaku.go.jp

短刀 銘 左/筑州住

刀剣女子ブームで各地の博物館や美術館では擬人化された刀を展示するだけで女子の大群が現れている。それでなくとも混雑が予想される展示会に、これ目当てにどれだけの女子が来るか見ものである。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ 太刀〈銘筑州住左…

白糸威鎧

鎧リレー最後を飾るのは日御碕神社に奉納された甲冑。源頼朝奉納と伝えられ、江戸時代に丁寧に修理された。源平鎧がリレー展示実現。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間 11月7日~26日 鎧リレー www.tnm.jp

紺糸威鎧

厳島に奉納された甲冑。平重盛が奉納したと記されており、平家と所縁の深い厳島神社ならでは宝。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 鎧リレー 期間 10月17日~11月5日 広島県の文化財 - 紺糸威鎧 - 広島県ホームページ

赤韋威鎧

甲冑の糸が赤が中心の鎧。鎧は国宝展期間中、赤・紺・白のリレー展示をする。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 鎧リレー 期間 Ⅰ 赤韋威鎧〈兜、大袖付/〉 文化遺産オンライン

金銅舎利容器(金亀舎利塔)

仏は偶像崇拝が認められていて、その中で舎利は仏の遺骨などを収めるもので信仰の中心になりうる最も重要なものだ。それを収める容器で豪華絢爛とはこのことかといった細工が施されている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 ⅢⅣ www.toshodaiji.jp

金銅華鬘

奥州・藤原文化を現在まで引き継ぐ中尊寺。金が産出したことで黄金の国伝説につながる一大文化圏を形成した。その文化形成の遺産が金銅華髪など。鎌倉遺以前までは畿内が歴史のすべてだったが、もっと地方の歴史を深堀してもよいと思わせる豪華さだ。 レア ★…

金銅錫杖頭

善通寺は弘法大師誕生の寺。高野山と東寺に並ぶ空海信仰必須の場所。また、お遍路75番札所でもあり、参拝者にはご利益が高い寺である。由緒正しい寺院にはお宝として空海所縁の錫杖頭が残っている。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 通期 善通寺市デジ…

古神宝類(熊野速玉大社伝来)

仏教伝来以前の日本はおそらくは自然神信仰だったと思う。その名残が山伏で修行の場が吉野から熊野街道を経て、新宮、伊勢へと行きつく。熊野信仰はこの流れで今も根強く残っている。その信仰の捧げものが古神宝類。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 期間ⅢⅣ …

七条綴織袈裟(犍陀穀糸袈裟)

お坊さんが着ている袈裟が国宝となる?麻製の袈裟が残っているのが珍しく、正倉院や法隆寺にもない。綴織による艶やかな配色の保存もよい。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 www.toji.or.jp

四騎獅子狩文様錦

法隆寺の至宝。土器などまでは作れた大和国では織物までは難しかったと思う。渡来物だろう錦は色あせないことから、大変重宝されたことだろう。また、獅子は日本にはいなかったので、見果てぬ海外を想像するには持って来いの作品だ。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コ…

天寿国繍帳

戦災に合いにくいド田舎にある法隆寺や中宮寺はまとまった宝物を残していて、多くのものが国宝や重文などに指定されている。物は正倉院よりも古く、聖徳太子信仰を強く意識したものも多い。 レア ★★☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★★☆ 染織 期間 10月3日~22日 http://…

真草千字文 智永筆

右に楷書、左に草書と習字の教本だが、智永が収めた800巻の一つで、聖武天皇の遺愛品となれば国宝となる。 レア ★★☆ 観たい ★★☆ コラボ ★☆☆ 期間 10月31日~11月5日

日本書紀 巻第二十二(岩崎本)

日本最古の勅撰歴史書。十七条憲法が記載されているなど、古代から中世にかけての貴重な資料だ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ コラボ ★☆☆ 期間 Ⅲ 日本書紀 巻第二十二 巻第二十四 - e国宝

白氏詩巻 藤原行成筆

藤原氏絶頂の時代。唐・白居易の作品は平安文化に大きく影響を与えた。その文集を行書体で書写したもので、伏見天皇愛用品だった。海外文化を和風にアレンジして広めることができたのも、黒子に徹した藤原氏の柔軟性が為せる業なのだ。 レア ★☆☆ 観たい ★☆☆ …

国宝は2017年10月3日~11月26日が会期で、大まかに4期に分けて展示内容を変える。